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all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

犬の飼い方と病気

歯は健康の窓です

                  ■歯石除去はなぜ必要か?
                  ■あなたのペットのこんな症状があれば赤信号
                  ■治療を受ける際の注意点
                  ■再治療の重要性について


■歯石除去はなぜ必要か?
歯の疾病予防とコントロールの上で第一の要因は毎日の歯垢除去です。歯石とは、石化した歯垢(食べ物か細菌の堆積)の形成したものです。これは、毎日毒を飲んでいるのと同じようなもので、その毒が心臓に入ると細菌性心内膜炎、肝臓に入ると肝炎、腎臓に入ると間質性腎炎、骨に入ると骨髄炎、関節に入ると関節炎と、いろいろな病気を引き起こします。ゆえに歯石は、早く除去する必要があります。
■あなたのペットのこんな症状があれば赤信号
 1) 口臭がひどい
 2) 歯垢の形成(歯が白くなった)
 3) 歯石の形成(歯が濃黄色になる)
 4) 歯肉の炎症(歯肉が赤く腫れる)
 5) 歯肉からの出血(および歯肉の後退)
 6) 歯がぐらつく
 7) 歯と歯肉の間が化膿
 8) 歯が欠けたり抜けたりする 
■治療を受ける際の注意点
歯石除去(歯肉縁上および縁下)、ポリッシング(研磨)、歯肉切除、簡単な抜歯、フッ素の塗布など、超音波歯石除去器による動物の歯石の除去には全身麻酔が必要ですので、前日の午後より絶食させてください。麻酔の前には身体検査、血液検査(8項目)、尿、便検査、心電図検査の5項目は最低調べられます。また、重症や老齢の動物に対してはX線検査などが通常行われます。

吸入麻酔はアイソフルレンが使用され、麻酔中は呼吸監視装置および心電図によって監視(モニター)されます。
■再治療の重要性について
より確かな歯科療法としては、麻酔での歯石除去後の1カ月後に再治療することが必要です。その際には以前の検査でどこを治療すべきかは判っていますので、その方法についてあらかじめ相談でき、治療費についても算定できます。歯の治療は数回必要な場合もあります。1回で治療をしようとすると特に高齢の場合は麻酔が長くなり、危険なこともあるからです。