http://www.pet-hospital.org/
all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

Dr. 小宮山の伴侶動物へのやさしい(優しい)獣医学
最も実践的な獣医療のために

フェレットの飼い方と病気

フェレットの生理学的統計
寿命 5〜8年
体重 雄700〜2000g
雌600〜900g
呼吸数 30〜40/分
体温 38.6℃
心拍数 300〜400/分
フェレットの特徴
・好奇心が強く、遊び好き。
・基本的に肉食獣である。
・成体の体格は、雄は雌の2倍程度。
フェレットの飼育について
・好ましい環境温度は15〜25℃
・寒さには比較的強いが、暑さには弱い(32℃まで)。

家庭内での注意点
  ・いろいろなものを飲み込む習性あり。
  ・飲み込む可能性のあるゴム・プラスチック製の小さい玩具に気をつける。
  ・赤ちゃんのいる家庭は、噛まれないように注意!

フェレットのは脱走の名人!
  ・特に狭いところに入り込む。
安全な玩具とは? タオル・布・紙袋・タオルのハンモック等を与える。
トイレを我慢できない? 便通は長くて3時間おきなので、トイレを多めに置いておくとよい。

フェレットの食餌

  ・高タンパク、高脂肪、低繊維。
  ・成フェレットの食事は、フェレット用フードを20〜40gをめどに与える。柔らかいフードは適さない。
  ・野菜や果物は食べるが、多くは下痢をする。
  ・繊維を消化することはできない。
  ・常に新鮮な水を用意する。
  ・汚染防止の為にボトルからの水の給水が良い。
  ・塩分を与えないこと。
日常の健康管理
爪切り、耳掃除、歯磨き、シャンプー、グルーミング。
・安全な環境を提供する。
・年2回の身体検査。
・毛球症の予防のために、ブラッシングを頻繁に行う。
・緩下剤の投与を考える。
フェレットの病気の予防の大切なこと
・シャンプー・グルーミング・爪切り・耳掃除・歯磨き
・ワクチン接種・糞便検査・フィラリアの予防・年に2回の身体検査・避妊手術。
予防接種について
・初回のワクチンは6〜8週齢以上で第1回目を行い、その後3〜4週間後に再度接種する。
・できれば、4か月齢になるまでにもう1回接種を行い、その後は毎年接種することが望ましい。
不妊手術について
雌の避妊手術
6〜8ヶ月以上
雄の去勢手術 7〜8ヶ月以上
肛門嚢の摘出手術 6〜8ヶ月以上で行う。
フィラリアの予防について
・犬のフィラリア症感染地域においては予防が必要。
・X線検査とオカルトフィラリアの検出が診断に有効。
未熟フェレットの3大病気
消化器病
耳ダニ
外傷
成熟フェレットの5大病気
内分泌病
消化器病
呼吸器病
泌尿器病
外傷
フェレットの消化器病の最も多い病気
毛球症
好酸球性胃腸炎
異物の誤飲
増殖性胃腸炎
クッシング症候群
・成フェレットで最も多い病気
・2歳以上で、左右対称の脱毛は95%はクッシング症候群である。
・左(70%)か右(30%)の副腎腫瘍
・雌に多く発症(→陰唇の拡大)
・雄は前立腺の肥大(→排尿困難)
・行動の変化がおこることあり
・掻痒も起こることあり
インスリノーマ
・2才以上で発症が多い。
・食欲不振、流涎、無気力、衰弱、発作、昏睡。
・副腎腫瘍と同じ頻度でおこる。
・副腎腫瘍を伴うことがある
フェレットのインフルエンザ
フェレットの人畜共通伝染病
人からフェレットへ
フェレットから人へ