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all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA


「伴侶動物へのやさしい(優しい)獣医学」とは?

Dr. 小宮山の「伴侶動物へのやさしい(優しい)獣医学」とは何かの解説です。

獣医学の臨床は、難しく考えるほど分からないものです。私はこの数十年間にわたって、世界各地の小動物関係の大会、講演、実習等、いろいろな分野の専門医との対話を通じて、また、それらの過去の小動物臨床の多くの記録からある公式を見つけました。私はこの公式を「伴侶動物へのやさしい(優しい)獣医学」と名づけました。この公式は、何も難しいものではありません。
少し慣れるとそれはかなり一定の法則があり、そのルールに従って行うと、驚くほどこの難しい小動物臨床が優しく理解できるのです。もし先生がある講演を聴きに行き、その講演の内容がよく分からなかったら、自分の勉強が足りないのだと思いますか?私はそうは思いません。
理解できないのは、本来多くの場合、その説明する側にあるのです。本来はいかなる講演においても、最低限話を聞いている最中はその内容は理解できると思って良いでしょう。しかしその分野において自分にある程度知識がないと、その後聞いた内容をやはり忘れてしまいます。これは仕方ありません。何回も何回も復習して繰り返し覚えればよいのです。
やはり医学は最後に記憶力がかなり左右するものです。もしその分野の講師と同等の力、又はそれ以上の力があれば、その内容はほとんどすべて覚えていることでしょう。そしてその知識を応用して、いかに新しい知識に結び付けるか?いかに新しい発想に結び付けるか?の問題です。
これはよく言う、1を聞いて10を知るという、知的経験というものです。それに対して知識が基礎にない経験というのは、ただ単に経験のみで、それは10年の経験が単に10年の経験しかないのと同じです。
それらのコツを少しお話すると、基本はRetrospective Study(レトロスペクティブ・スタディ)です。これは何かというと、過去のデータを調べながら、病気を統計的に推定していくというやり方です。最も良く見られる病気から考えていきます。要するに知らない病気は、診断できない、判定できないであろうという考えから成り立っています。
Retrospective Studyは、回想の・追想的な勉強法ということで、まさに後ろを振り返りながら勉強する方法です。盲目的に信じると、「手漕ぎボートの論理」とも説明できてしまいます。この論理の欠点といえば、あまり前を見るのが得意ではないということです。常に後ろ向きで漕いでいますから。ある幅をもって意見を言わないと、何かにぶつかる恐れがあります。
もっと具体的に例をあげて説明すると、米国のとある有名な動物の検死の専門医の所には、全米から多くの動物の遺体が送りこまれます。そして皆に診断を早く!と求められます。その専門医は冗談?で良く言うそうです。「できるだけ早く結果を知りたいって?それなら遺体を送らず、判る範囲内のできるだけ詳しい情報を送ればすぐ答えるよ!但し確率は95%ぐらいだがね」。数多くの検死の結果95%前後(又はそれ以上)の確率なら、過去の多くのデータから統計的に考えて兆候・臨床症状・検査結果等の総合情報で、統計的に判定することが可能である、と判明したとのことです。


日本ベェツ・グループ 代表 小宮山典寛
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