アクセスカウンター アクセスカウンター アクセスカウンター From2013.1.11


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all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

三鷹獣医科グループにおける「レーザーによる治療」について

●低出力レーザー-:スーパーパルスレーザー
●低出力レーザー-:半導体レーザー 
●直線偏光近赤外線レーザー

当院ではパルスレーザー、半導体レーザー等の低出力レーザー治療、及び近赤外線レーザーの3つのレーザー治療器を、各々の症例に使い分けて使用しています。 外科手術時には高出力のレーザーを使用します。低出力レーザー治療(Low Power Laser Therapy- LLLT)は、主に疼痛の緩解、血行促進、創傷治癒の促進、消炎効果を目的としています。

それゆえ広範囲な慢性疾患、特に疼痛を伴う症例に使用されています。レーザー治療中も、動物は痛みを感じないで済みます。人間と同様、動物にも各々のツボがあります。使用するレーザーの種類、照射箇所、照射回数、照射時間等はその動物の容態に合わせて決定されます。これは鍼灸に対して応用できない「ツボ(経穴)」に対してもレーザー治療は対応できます。

レーザー治療は、適切に使用すれば無痛、無侵襲で行うことができ、合併症や副作用は認められていません。状態によっては、病変にビタミン剤や局所麻酔をして、レーザー治療をするとより効果的な場合もあります。

低出力レーザー治療(LLLT)はかなり弱い(1~100 mW)赤色から近赤外領域の波長(630~830 nm)のレーザ光を皮膚の表面から照射して、急性、慢性の疼痛や炎症を緩和し、同時にその刺激により、生体の自己再生力を刺激し、病気そのものの本体も治癒させる可能性があります。これは比較的新しい治療で、コールドレーザー治療とも呼ばれています。これは各々の組織に相互作用をして、特長のある波長を放射して治療する方法です。

しかし、あくまで、これらの低出力レーザーによる治療は、西洋医学のように、病気の原因から治そうとするのでなく、東洋医学の特徴である、本来持っている体のバランスを整える、すなわちホメオスターシス(恒常性)のバランスを整えるというものです。 動物の体質や体系にある素因、慢性の疾患、東洋医学的な「虚」に対して、光線刺激療法が「補瀉」として「痛み」や「炎症」に働くように行うものです。

 

◆犬猫における実際のレーザー治療の方法

◆動物における各種レーザー治療の適応症

動物のレーザー治療ができない症例

◆動物医療におけるレーザー治療のQ&A

◆治療に適した主な部位

◆パーパルスレーザー治療について

◆半導体レーザーによる治療について

◆直線偏光近赤外線レーザー(スーパーライザー)治療について  

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犬猫における実際のレーザー治療の方法

まずは静かな落ち着いた環境で、リラックスさせた状態で行います。
動物に声をかけ安心させて、落ち着いた状態になったら、軽く全身をマッサージします。
レーザー治療を始める前には、まずは左右の脈拍の強さ、リズム、数値等を確認します。これは終了後にも行います。
レーザー装置の器械の作動を確認したら、特に長毛は毛を分けて、皮膚に直接レーザー光線が当たるように、先端を密着させて照射します。もちろん人も動物もレーザーを直接、眼に当てないようにします。

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動物における各種レーザー治療の適応症

●慢性の疾患にて主に疼痛を伴う疾患
●慢性の疾患にて体力の消耗性の疾患
●変性性の関節疾患
●慢性の炎症性疾患

●骨、関節炎等の慢性の疾患
●疼痛の管理
●創傷の治癒の促進
●血行の促進

●急性及び慢性の外耳炎
●口内炎
●歯肉炎
●関節炎
●舐性肉芽腫

●椎間板ヘルニア
●神経障害及び筋障害(ミオパシー)
●損傷

●骨折
●脱臼後
●火傷後
●打撲
●アトピー性皮膚炎

●手術後の疼痛緩和

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動物のレーザー治療ができない(治療しない)症例

●極度に興奮して精神状態が不安定な動物
●腫瘍の症例(腫瘍の部位に当てないこと)
●眼の周囲の領域
●甲状腺の周囲の領域
●妊娠している場合
●ペースメーカーを植え込んでいる場合
●出血のある周囲の領域

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動物医療におけるレーザー治療のQ&A

Q1:私の動物は1回、治療するのに、どのくらいの時間がかかるでしょうか?

A1: 平均的な1回の治療の時間は、5-15分間ですが、その病変の場所の大きさや病変の数によって大分変わってきます。

Q2:私の動物は、どのくらいの間隔で治療を受ければ良いのでしょうか?

A2: 急性の疾患の場合は毎日、特に疼痛を伴っている場合にそうです。それに対して慢性の疾患の場合には、通常は週に2-3回を2週間ほど行い、その後週1回にします。

Q3:私の動物は、何回ぐらい治療を受ければ良いでしょうか?

A3: 通常は急性の疾患には、1-6回の使用、慢性の疾患には、10-12回、また重症の関節炎などの場合には、周期的に行う必要があると思われます。

 

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◆治療に適した主な部位

病変のある部位…
通常触診にて痛みを感じる場所(圧痛点)

経路…
けいらくと読み、体内の経は経脈と路は絡脈の総称で、動物の体の中で気血を巡らして機能を調節するための、メッセージを伝達する通路。より簡単に言うとツボ(経穴)の通り道のようなものです。  

穴位…
けついと読み、体表にある経絡に気血が集中している特別な点。 体表における、病変の部位、経絡、穴位等その他、触診にて痛みを感じる場所(圧痛点)や熱を感じる場所に繰り返し広範囲に照射します。レーザーの照射によって生体の親和性が高まるので、もし薬物療法をしている場合には更なる効果が期待できます。

※多くのツボ(経穴)は、筋肉と骨の谷間にあり、頂点にはありません。筋肉や靭帯や腱のくぼみにあります。

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パーパルスレーザー治療について

Portable Super Pulsed laserTherapy ポータブルスーパーパルスレーザー治療
多発光の医療用治療で証明された効果が認められていて、最初に導入された人医のマーケットで指導的な役割をはたしました。

パーパルスレーザー治療
・3000ヵ所の病院、
 10000ヵ所の個人病院で使用
・300以上の治療のプロトコール
・慢性と急性の痛みの軽減のため、
 世界30ヵ国で信頼され使用されている

このMR4ACTI VETは世界で最も進歩した獣医学治療の様式の一つです。
また6つのプログラミングされた治療ができます。
青色と赤色の併用された光線によってより良い状態で治療できます。
各々の青色又は赤色又は、両方の間欠的な波動の利用は、6通りの方法があります。
このパルスレーザーはクラスⅠで保護メガネの使用は必要ありません。
利点は、深い組織も治療も可能、470nmの青色の光線照射、640nmの赤色の光線照射、875nmの赤外線照射、905nmのスーパーパルスで、青色の光線は皮膚疾患に適応されます。
またこれは、真のGaAs(ガリウム砒素ーガリウム(Ga)と砒素(As)を材料とする半導体素材)のスーパーパルスレーザーです。豊富なアダプターを使用することにより、鍼療法-筋肉用のトリガープローブが使用可能で、これで目的とする鍼点の狭い領域の治療が可能となります。

パルスレーザー(TQSolo)…
このポータブルのスーパーパルスレーザーは、多数の治療モードの変更が可能で、出力は15.000nw、赤外線のレーザー照射は905nm、赤外線の照射は875nmの範囲です。このスーパーパルスレーザーは、光量子を組織の深部まで到達させて作用します。
慢性の疼痛や疾患には、5Hz/sec、にて主に深部に作用します。
急性の疼痛や疾患には、50Hz/secを用いて主に中間部に作用します。
全身の疼痛や疾患には、1000-3000Hz/secを使用し主に表層部に作用します。

 

レーザーの各種プログラム

プログラム

1

2

3

周波数(ヘルツ)

5

50

1000-3000各種

効果

組織修復

抗炎症

疼痛緩和

タイプ

刺激性

刺激性

抑制性

深さ

深い

中間

浅い

低い

低い

中間

コメント

慢性疼痛一時的な軽減
小さい筋肉と 関節痛、関節炎
深い痛みによる筋肉
の痙攣

急性痛一時的な軽減
小さい筋肉と関節痛、関節炎
深い痛みによる筋肉の痙攣

一般的な疼痛筋肉組織の緩和
一時的な局所の血行の増加
硬直の緩和

 

パーパルスレーザー治療
▲最高機種のMR4ACTI VETによる、関節の痛みに対する照射の様子です。

パーパルスレーザー治療
▲このMR4ACTI VETは、青色の470nmの光線照射ができ皮膚疾患に適応となります。

パーパルスレーザー治療
▲このようにピンポイントの照射も、豊富なアダプターを使用することにより可能です。

パーパルスレーザー治療
▲このピンポイントの照射は鍼灸のように限局された部位に使用することが可能です。

パーパルスレーザー治療
▲TQSoloによる、話ながらリラックスした状態での、照射の様子です

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半導体レーザーによる治療について

半導体レーザー
半導体レーザー
半導体レーザー

半導体レーザー(オサダライトサージ15V)…
これは本来、半導体レーザーの手術用のメスとしての適応でしたが、近年はその原理を応用して、レーザー治療器としての機能も備えるようになりました。
治療用には2つの特別なプローブが用意されています。特に半導体レーザー治療は、炎症(主に創傷治癒)と疼痛緩和に対して有効で、主に整形外科疾患の骨や関節の疾患、例えば、椎間板ヘルニア、関節炎、変形性脊椎症、骨折、脱臼の整復後、又は口内炎、歯肉炎に対して使用されます。このオサダの半導体レーザーはクラスⅣで保護メガネが必要となります。
※ http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei/050325-1a.html

ワット数と照射時間・・・・ ラッパ 0.8W-1.0W (広範囲用) 少しづつずらして5-10分
                円錐形0.3W-0.5W (ピンポイント用)1箇所20秒

注意点と禁忌・・・・この半導体レーザーは黒い色に反応しやすいため、黒い色の皮膚や毛、ホクロに対しては燃える可能性はあるので、常に動かすか、半分の照射にて行うことが大切となります。


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直線偏光近赤外線レーザー (スーパーライザー)治療について

スーパーライザー

直線偏光近赤外線レーザー(スーパーライザー)…
この光線治療器は光ファイバーを利用して、最高出力1800mvでスポット状に照射することが可能です。
波長は最も深達度が高い波長帯の近赤外線600-1600nmと従来の低出力のレーザーに比べて幅広い波長対を有する複合波長であり、生体への深達度が高い直線偏光近赤外線が用いられています。
これらのレーザー光線を各々の動物のツボ(経絡)にスポット状に照射することにより、その周辺の組織の血流を活性化させ、機能の向上を図るものです。
体の痛みを感じる部分に照射することで痛い所の血行を良くし痛みを和らげてくれます。 ゆえに疼痛、炎症、創傷の治療にも利用できます。筋肉、関節の深い所に光をあてることにより、神経の興奮を抑えたり、血行を改善して痛みを取ります。また皮膚の組織の活性を促す作用もあります。
この近赤外線レーザーと、低出力レベルレーザーの違いは、多波長で出力が高く、同時に生体への深度の高い波長帯で中等度の線量になるため、表面にある表皮、真皮を透過して皮下脂肪にまで達します。また、副作用・合併症がほとんどありません。

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日本動物病院福祉協会認定の内科認定医 日本ベェツグループ 小宮山典寛 2013.1.11
東京都武蔵野市2-6-4 〒180-0006
Tel: 0422-54-5181(代表) Fax: 0422-54-5537
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