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all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

日本スピッツ
Japanese Spitz

好発疾病
骨・筋肉の病気
呼吸器の病気
眼の病気
歯の病気
血液の病気
皮膚の病気
心臓・循環器の病気
神経系の病気
内分泌の病気
腫瘍性の病気
その他の病気

年齢別まとめ表
骨・筋肉の病気
膝蓋骨の脱臼 膝のお皿に相当する骨が内側に滑り落ちる状態になり、ひどくなると慢性的に痛み、跛行を呈します。
変形性脊椎症 老犬に多く認められます。椎間板の老化に伴う変性により、重症になると腰が不安定になり、歩きにくくなります。
呼吸器の病気
軟口蓋伸長症 喉のひだが伸びてきて、だんだん「いびき」がひどくなってきます。重症になると、呼吸するたびに「ぜいぜい」するようになり、呼吸困難となります。
扁桃腺の肥大 扁桃腺が腫れて、呼吸をしずらくさせます。呼吸回数と関係があります。
眼の病気
原発性緑内障 眼に雲がかかったように見え、疼痛(眼をつむります)が起こり、眼が大きくなって、視力に傷害がおこります。できるだけ早い治療が必要となります。
流涙症 俗に言う「涙やけ」で涙管が閉鎖してしまうため、涙の管を通らずに、外に涙があふれ出します。産まれつき涙管がない場合、細い場合、ただ単に詰まった場合等があります。
小眼症 産まれつき眼が小さくなって産まれてきます。涙の産生が少なくなる傾向にあり、眼が乾燥することがあります。ときには手術をして眼を大きくすることがあります。
涙管異常症 涙管が欠損していたり、位置が違っていたり、狭かったりする病気です。
老齢性白内障 加齢によって、水晶体が濁ってきます。眼がだんだん見えなくなります。
水晶体脱臼 原発性緑内症の原因として起こることが知られています。
歯の病気
歯石・歯垢の蓄積 歯が茶色く変色し、ひどくなると悪臭を生じます。そのころには細菌感染を起こし、その毒物を飲み込むことにより、全身に悪影響を与えます。
歯肉炎 これは歯石、歯垢の蓄積が原因で、歯と歯肉の間に炎症が起こり、赤くなります。
血液の病気
血友病 A 血液を凝固させる因子が先天的に不足するため、外傷による出血等で、止まりにくくなる病気です。古典的な血友病で、第[因子の欠乏が原因です。
自己免疫性
溶血性貧血
発熱を伴う溶血性貧血で、貧血や脾臓の拡大が認められます。雌が罹りやすく、血小板減少症(歯肉の点状出血)を伴うこともあります。
血小板の機能異常 血液を凝固させるための機能が低下して、出血すると血液が止りにくくなります。
免疫介在性
血小板減少症
血小板が少なくなり、皮膚に点状の出血が起こります.軽い刺激でも出血するなどの異常が起こります。
皮膚の病気
アレルギー性
皮膚炎
ノミ、アトピー、食餌や接触が原因で起こるアレルギーで、その原因によって治療は異なりますが、さまざまの程度で激しく痒がります。
食餌アレルギー 食事が原因で起こるアレルギー性皮膚炎で、主に顔面が腫れることが多く、季節性はありません。アレルギーのない食事にすると治りますが、なかなかむずかしい病気です。
甲状腺機能低下症 中年齢以上で性別に関係なく発生しますが、この犬種では特に多いと言われています。皮膚病が治りにくくなり、被毛に光沢がなくなり、脱毛しやすくなります。
毛包虫症 幼犬に多発する寄生虫による皮膚炎で、頭部から発生し次第に全身に広がります。脱毛、皮膚の肥厚、乾燥がみられます。重症では全身膿皮症になり、治療が難しくなります。
鼻の日光性皮膚炎 多量に紫外線を浴びると、鼻に脱毛が生じることがあります。あまり痒がりません。
鼻部膿皮症 鼻に毛包炎が生じ、かなり腫脹し痛がります。
円盤状紅斑性狼瘡 鼻や口や目の周りに好発します。自己免疫性の皮膚病で、鼻部の色素沈着の低下、発赤、潰瘍などが起こります。
類天疱瘡 口腔や、皮膚(特に鼠径部と腋の下)に潰瘍を形成します。痛みを伴い、食欲不振、元気消失、体重の減少を呈します。自己免疫性の皮膚疾患です。
落葉状天疱瘡 主に顔面が侵される自己免疫性の皮膚病で、発赤、潰瘍などが起こります。
皮膚の腫瘍 この犬種の皮膚には、特別に基底細胞腫が多い傾向にあります。
心臓・循環器の病気
僧帽弁閉鎖不全 老齢になると起こりやすい心臓の僧帽弁の障害で、咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。
三尖弁閉鎖不全 老齢になると起こりやすい心臓の三尖弁の障害で、僧帽弁閉鎖不全とほとんど同時に起こる傾向があります。咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。
神経系の病気
難聴 先天的な場合は治療法はありません。いろいろな犬種でみられますが、特に白い犬に多いようです。後天的の場合は、原因によって治療法は異なります。
糖原病
(グリコーゲン貯蔵病)
グリコーゲンの代謝に関与する酵素の欠損が原因です。遺伝性の疾患で、臨床症状は、進行性の全身性の筋虚弱、肝腫大、嘔吐、巨大食道症です。
内分泌の病気
糖尿病 遺伝的に糖尿病になりやすく、初期は水をよく飲み、頻尿が起こり、次第に削痩し、嘔吐し衰弱します。
腫瘍性の病気
乳腺腫瘍 雌では2.5才以下に避妊すれば、乳腺腫瘍の発生率が低くなることがわかっています。また、子宮蓄膿症などの病気も防ぐことができます。
肥満細胞腫 あらゆる皮膚にできるが、特に体幹、会陰、四肢、頭,首にできやすく、治療は外科手術で大きく摘出するのが重要です。治療すべき腫瘍です。
その他の病気
全身性紅斑性狼瘡 原因不明の自己免疫性疾患の一つで、関節炎、腎炎、貧血、皮膚の潰瘍、心筋炎など様々な臓器に障害が起こります。雌に多い疾患です。
免疫機能低下症 産まれつき免疫の機能が低下して、いろいろな病気に対する抵抗力がなくなり、皮膚病、細菌感染、ウイルス感染等に対して罹りやすくなったり、治りにくくなる状態を言います。
・この犬種の特徴として、薬物に対する感受性が高いことと、精巣の下降が遅く、通常1ヶ月で認められる精巣が認められないことがあります。

これらの疾患を年齢別にまとめると次のようになります
3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
膝蓋骨の脱臼      
変形性脊椎症        
軟口蓋伸長症        
扁桃腺の肥大          
原発性緑内障          
流涙症        
小眼症          
涙管異常症            
老齢性白内障          
水晶体脱臼          
歯石・歯垢の蓄積          
歯肉炎            
血友病 A        
自己免疫性
溶血性貧血
       
3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
血小板の機能異常            
免疫介在性
血小板減少症
       
アレルギー性皮膚炎            
食餌アレルギー          
甲状腺機能低下症          
毛包虫症            
鼻の日光性皮膚炎            
鼻部膿皮症            
円盤状紅斑性狼瘡            
類天疱瘡            
落葉状天疱瘡            
皮膚の腫瘍            
アトピー性皮膚炎          
全身性紅斑性狼瘡          
3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
僧帽弁閉鎖不全        
三尖弁閉鎖不全        
難聴        
糖原病
(グリコーゲン貯蔵病)
       
糖尿病        
乳腺腫瘍          
肥満細胞腫            
全身性紅斑性狼瘡            
免疫機能低下症            
盲目          
腫瘍の発生