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all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

Dr. 小宮山の伴侶動物へのやさしい(優しい)獣医学
最も実践的な獣医療のために

ショック(外傷)における最初のABCDEの評価(救命救急処置)(1)

まずそのショツク(外傷)が生命を脅かすものかを判定します。もしすぐには「死」に直面しない場合には、適切な処置を施すことによって、続いて起こる可能性であった「死」からのがれることがあるからです。この時間帯はクリティカル・ケアのゴールデン・アワーと呼ばれます)
Airway (気道) その動物の呼吸は困難さがあるか?→気道の確保→酸素吸入
気道に何か障害はないか?→何か詰まっている?下顎の損傷?
咽頭や気管は無傷か?→視診と触診で確かめる
Breathing(気道) 呼吸困難はあるか?→気道の確保→酸素吸入
口腔粘膜の色は?→チァノーゼ→末梢の静脈は拡張?→酸素吸入
体位を変えて呼吸困難は酷くなる?→病変の位置を推定
Circulation(循環) 出血があるか?→体内?(胸腔?腹腔?)体外?動脈?静脈?
口腔粘膜の色は?→チァノーゼ→末梢の静脈は拡張?→酸素吸入
股動脈の脈の性状は?→弱い、強い、細い、数は?心拍と一致?
Disability (無力) 神経学的な損傷は?→その姿勢は?機敏?その反応性は?
疼痛に対しての刺激に反応?→各々の神経の検査は?
瞳孔の反応は?→拡張?収縮?左右同じサイズ?光反応は?
Examination(検査) 全出血はあるか?→悪化している?どこかに骨折?
腹部に疼痛はあるか?→病歴、穿刺、X線検査、腹部超音波
裂傷があるか?→その程度は?全身の触診