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| all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA |
Dr. 小宮山の伴侶動物へのやさしい(優しい)獣医学
最も実践的な獣医療のために
臨床獣医師のためのクリティカル・ケアのABC
何をどうしてどうするか?
| ■はじめに | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| この本は、臨床獣医師が、救急疾患を扱う際や、当直のための診断・処置を解説したものです。これを読めば、獣医学のプライマリケアの手順がわかり、実践的マニュアルとして使用できます。まさに臨床獣医学の緊急マニュアルです。日頃から、私が言うDr、Komiyamaの伴侶動物へのやさしい(優しい)獣医学のエキスが多く含まれています。本書の特徴は、従来からある抽象的な表現から脱却して、実際に応用可能ことがらを、できるだけ判りやすく解説してある点です。医学は取り分け獣医学は観念的な言うなれば頭の中だけで想像して分類し、実際の第一線の臨床家はとまどうことが多くあったからです。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ■臨床獣医師の心得 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 臨床獣医師は、勤務中又はその現役を退くまでの生涯において、診療技術と診療態度のたゆまぬ改善が義務づけられます。人間の医学界では、医師の卒後臨床研修が必修化されています。我々の獣医界では残念ながら、そのかすれ声すら聞こえてきませんが、数々の獣医療への不信の続発や、飼い主の権利や意識の高まりによって、臨床獣医師を志す獣医師たちが考える臨床獣医師像と飼い主が求める理想の臨床獣医師像へのギャップが拡大しつつあるように思われることは危惧すべき事項です。 獣医療の高度化や専門化が進むこの近年、獣医学の6年制に伴って、若い獣医師の間には、早急に専門的な技術のみを身につけようとする傾向がありますが、それはそれとして良いとしても、忘れてならないのは、飼い主が求めているのは、安心して質の高い獣医療を受けられることであり、このことは「動物の病気は興味を持って診るが、飼い主にはあまり関心がない」といった獣医師への飼い主の不満は、このギャップを表しています。 このことは診療技術のたゆまぬ改善と共に、その高度な獣医学を学ぶには、それに似合う診療態度(飼い主への思いやり)の改善も必然となります。今後ますます飼い主のニーズは多様化し、医師は病気を治せばそれでいい、医学的に正しい治療をすればそれでいい、といった姿勢は通用しなくなるのです。 |
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| ■最初に記入する問診表の一例 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
※以下の問診表をプリントアウトして、質問に当てはまる項目に記入しご持参下さい。
御協力ありがとうございました。より良い診療のためにこの情報はとても重要になります。 |
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| ■科目別の問診表について | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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■循環器・呼吸器病の問診表 ■消化器病の問診表 ■泌尿器病の問診表 ■皮膚病の問診表 ■眼病の問診表 ■跛行(歩行障害)の問診表 ■エキゾチックペットの問診表 |
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| ■病歴の聴取の方法 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 釈迦は人を見て法を解けと言うように、飼い主の理解度によってマニュアルの通りにはいきません。より理解がむずかしそうな飼い主には、二者選択方式を採用します。例えば、食欲はありますか?ありませんか?ありと答えたら、なに食べましたか?少しですか?普通ですか?多くですか?と単純にイエス又はノー方式にする。これを「どんな状態ですか?」と聞いてもなかなか要領を得ない場合があるからである。いかに効率的に役に立つ情報を効率良く得るかが問題です。 以外の盲点は、例えば、 転院の症例の場合、何の検査をしたか?その治療?その経過?その診断?は? 最後に動物病院へ行ったのは何時ですか?それはどんな目的でしたか? 過去の病歴や手術歴は聞くであろうが、外傷歴と麻酔歴が以外と聞き逃す。 |
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| ■カルテ記載上の心得 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| POMR(問題志向型診療録)の診療録の書き方 カルテは治療記録のみならず、日々の体重・体温・その容態の経過・問題点のリスト・検査の結果・診断の結果・治療の方針と記録等ができるだけ簡潔に判るように書き込みます。できるだけPOMR(問題志向型診療録)方式の診療録の書き方をします。
獣医学には人医のように経過記録にてSOAPのSubjective data(主観的データ)は自覚症状がないので、認められた症状を記載します。Objective data(客観的データ)は診察時や観察所見や検査所見を記載します。Assessment(評価・考察)は異常の原因の成り立ちを記載し、Plan(方針・計画)はDx(診断プラン)・Rx(処方計画)です。その際にその各々の料金も各々書き込むようにします。カルテは治療の記録帳では、不十分です。 Subjective data(主観的データ) Objective data(客観的データ) Assessment(評価・考察) Plan(方針・計画)はDx(診断プラン)・Rx(処方計画) |
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| ■インホームド・コンセント(説明と同意)の徹低 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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動物の医療は人間のように、最低限(例えば保険診療内の診断と治療)の基準の設定は、できることとできないことの問題と、考え方の問題等があり各々の病院でかなりの違いがあります。各々の病院でできることと、できないことの基準が飼い主はわからないわけです。何かを行う際の予後について、あらかじめ話さなければなりません。例えば手術の際、その麻酔や手術の危険性・成功率・その予後についてまた術後起こりうる合併症についてもあらかじめ話しておきます。ここでの問題は飼い主に納得して同意してもらうことです。ただ単に説明をすれば良いと言うわけではありません。 原則論は飼い主の望む方法での診断・治療を行うことです。そのためには、いくつかの方法を提案し、選んでもらうすなわち「複数選択方式」を採用することです。もちろんそれらを行うための費用についても、あらかじめ説明をする必要があります。 先輩獣医師(指導医)への病状の説明の方法の心得 1) わからない疑問点を簡潔に述べる。 2) 自己の感情を入れないよう努力する。 3) 重要な点から聞くようにする。 指導獣医師に相談する際の心得 なるべく短く簡潔に、わかりやすく報告することが重要です。 1)まずは動物の特徴(種類、年齢、性別―不妊手術の有無もー)を言う。 2)来院理由(飼い主が最も心配している症状)の理由を簡潔に述べます。 3)異常な問題点のリストアップを報告します。 4)過去と現在の検査、治療の状況を説明します。 5)異常な問題点のリストアップを報告します。 6)その後、聞きたい質問を聞きます。 |
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| ■救急動物の診察の注意点 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| これは救急動物の診療に特に限ったわけではありませんが、救急動物の場合には特に重要です。まずは稟告(病歴の聴取)を聞いて、その症状にそって通常は、飼い主の目の前で身体検査をするわけですが、特に重要なのは、その症状が起こったことへの、心当たりがあるかどうかです。 動物の医学においてはこのことが、非常に重要です。なぜなら言葉を喋れない動物は、人間医学のように症候(お腹が痛い?胸が痛い?)では判断材料にならず、症状(下痢している、吐いた)にたよらざるをえないからです。 それらの心当たり?がない場合は、本当の病気?の可能性?が高くなります。なぜなら、いつもと同じ環境で、同じ食事をして、同じ行動をして変化があるからです。 まずはその病気(症状)が、単兆候性VS多兆候性かを鑑別すます。すなわち検査を必要とし、入院の必要があるかどうかです。例えば嘔吐をしている動物が、食欲があって、 元気であれば、単兆候性であり治療のみでOKと判断します。しかし嘔吐していて、元気なく、食欲不振があれば、ましてその嘔吐に心当たりがないとなれば、多兆候性と判定しよく調べて検査や治療しなければなりません。 例題その1 例えば「右の後肢を引きずる」との稟告では、その足を「ぶつけた」との訴えがあれば、外傷との関係を考え、こんどはその関係する病気の程度、合併症を調べます。例えば骨折、脱臼やその他、軟部組織の損傷(筋肉、腱、靭帯、血管、神経、関節等)を調べていきますが、「ぶつけた」とか「踏み外した」の訴えがなく「右の後肢を引きずる」とのことであれば、警戒すべきです。まずは「神経病」との鑑別から初めなければなりません。そのために神経の検査を覚えるべきです。 例題その2 例えば、「吐く」とか「下痢」の稟告でも、何も思い当たることがないで、例えば、いつもと違った食物を食べた、拾い食いをした、いつもより多く食べた、海や山に連れていった等の環境の変化があればそれを中心に疑いますが、まったく同じ環境で、同じ食事で、同じ量であれば、動物の体内によほどの変化が発生したと考えるべきです。まずは、その原因が胃腸管(GI―1)か胃腸管以外(GI−2)を鑑別しならればなりません。 |
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| ■救急医療(急性の病気)の原則(クリティカル・ケアの原理・原則) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 急性の病気は診断より治療が重要(優先)です。 なによりもまずは体の安定を考え治療から始めます。その後診断します。この理由は診断している間に患者が死亡しないようにするためです。 慢性の病気は治療より診断が重要です。 まずは診断から始めます。原因がわからないで治療をしてもほとんど効果がありません。治療は原則的に病名によって治療を開始します。 |
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| ■若齢の犬猫への診察の注意点 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 3ヶ月以下の子犬に対しては、その入手先、その環境、食事の内容、回数、体重の変化、糞便の性状等の病歴の聴取が重要です。また必ず身体検査と糞便検査を行なうこと。その動物に適応した必要な予防接種、予防処置(フィラリア、ノミ等)の有無の説明、不妊手術の必要性、歯の健康、予防的手術、予防的検査について、そしてその種類によって発生する頻度が高い病名を告げ、その症状の起こり方の説明、予防法をあらかじめ告げ今後の定期健診の時期についての説明を行ないます。また身体検査では心臓の聴診が重要で、雑音があるか? による心奇形に注意します。食事の指導が重要で、今後の体重の変化の予測や、できれば躾や排便や排尿に関することにも言及すると良いです。 |
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| ■高齢の犬猫への診察の注意点 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 8歳以上の高齢動物は半年ごと以上の定期健診が必要であること、具体的に何の検査が必要かの説明をする必要があります。頻繁な体重の測定の重要性を説くべきです。何を調べれば何がどのくらいわかるかを説明します。歯石の問題、犬の心臓病、猫の腎臓病は特に重要と思われます。予防が治療に勝ることを理解してもらうべきです。また年齢によって食事を変える必要があること、犬種、猫種による罹りやすい疾患を特に調べるのが臨床に役立ちます。 |
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| ■精神的問題をもつと思われる飼い主への接し方 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| この問題で考えさせられる点は、どこまでその飼い主がそれらの問題を本当に持っているかと言うことであります。それらの判断は時として難しいものであります。まずは飼い主の言うことを、良く聞くことから始めます。飼い主の心の中で起こっていることを(たとえ納得がいかなくても)理解しようと努めること。この受け入れられるという体験だけで、飼い主はある程度落ち着きを取り戻すことが多いからです。 |
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| ■最もやさしい輸液療法のABC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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