http://www.pet-hospital.org/

all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

特殊療法(ネプライザー療法)

■ネプライザー(噴霧)療法とは?
ネプライザー(噴霧)療法はエアゾール療法とも呼ばれ、従来あまり注目されなかった治療法ですが、動物の呼吸器病について非常に優れた方法として近年認められつつあります。これは吸入療法で、超音波を用いて小さな薬剤の粒子(0.5-5.0マイクロ単位の細かい粒子のみが下部気迫にまで到達できる)を気道の深部にまで沈着させ、呼吸器粘膜に水分を伏絵(粘膜が転換すると刺激されたり感染を起こしたりする)して、刺激の加わっている粘膜の部位を保護したり不快感を除去したりします。
■ネプライザー療法の目的
1)呼吸器粘膜への水分の供給
2)強力な薬剤を気道の細かい部分にごく少量だけ沈着させるため、的確な局所性治療効果を達成し、かつ全身の副作用を最小限にとどめる
3)比較的媛和に作用する薬剤または局所作用のみを有する薬剤を中等度に沈着させる
4)無刺激性の物質を多量に沈着させることで粘膜刺激を最小限度にとどめながら気管支琲液を促進させる
■ネプライザー療法の適応症
猫伝染性鼻腔気管支炎、気管支炎、肺炎、上部気道感染症、気管虚脱、肺気腫、気管支拡張症、気管支肺炎、細気管支炎、気管切開の治療法、酸素療法との併用
■ネプライザー療法における注意点
ネプライザー療法にかかる時間は、通常1回に約15-20分程度かかります。症例によって1-5回ぐらい必要である場合と生涯において必要な場合があります。