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all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

バセット・ハウンド
Basset Hound

好発疾病
骨の病気
眼の病気
歯の病気
血液の病気
皮膚の病気
神経系の病気
泌尿器の病気
消化器の病気
呼吸器の病気
産科の病気
その他の病気

年齢別まとめ表
骨の病気
前肢の関節の変形 橈骨と尺骨遠位と手関節の変形によって、うまく歩けなくなります。
椎間板ヘルニア 椎間板が変性し、腰の神経を圧迫するため、運動障害や後肢の麻痺、失禁などが生じます。症状がひどいと、俗に言う腰抜けの症状となります。
骨端異形成 子犬の後肢の関節が陥落し、ふらつきます。
椎間板変性 腰の神経圧迫により、運動障害が生じます。
先天性肘脱臼 肘の関節が不安定になり、成長するにつれて脱臼します。遺伝が疑われています。
肘突起癒合不全 成長期の子犬に起こります。肘を曲げる時に痛がり、前肢の跛行が認められます。
頚椎の変形・奇形 雄に多く発生します。顎部の痛みから四肢の麻痺まで症状はさまざまですが、後肢の障害が最初に認められます。ワーブラー症候群の場合もあります。
軟骨形成不全症 軟骨の形成不全により、異常に短い足になります。
離断性骨軟骨炎 関節の軟骨が部分的に剥離するために、関節が変形し、跛行を示します。
膝蓋骨の脱臼 膝のお皿に相当する骨が内側に滑り落ちる状態になり、ひどくなると慢性的に痛み跛行を呈します。
骨端腺の早期閉鎖 外傷等によって成長板に損傷を受け、前肢が弓なりに曲がってくる病気です。
眼の病気
緑内障 眼が大きくなり、疼痛(眼をつむる)が起こり、視力に障害が起こります。
眼瞼外反症 下のまぶたが外転するために結膜が露出します。このため、眼球に傷がつき、涙が出たり充血したり角膜炎が起きたりします。
瞬膜の肥大
(第3眼瞼の脱出)
眼の下側の内側にある瞬膜(ワイパーの役目をする)が腫れて、眼に出来物ができたように見えます。
歯の病気
歯石・歯垢の蓄積 歯が茶色く変色し、ひどくなると悪臭を生じます。そのころには細菌感染を起こし、その毒物を飲み込むことにより、全身に悪影響を与えます。
血液の病気
血友病 血液を凝固させる因子が先天的に不足するため、外傷等による出血が止まりにくくなる病気です。
遺伝性血小板障害 この犬種に特有に認められる血小板障害で、出血が止まりにくくなったり、中等度からやや重度な出血が起こります。
血小板の機能異常 血液を凝固させるための機能が低下して、出血すると血液が止りにくくなる病気です。
皮膚の病気
黒色被毛毛包形成
異常症
黒い部分の毛が進行性に脱毛します。
脂漏性皮膚炎 皮膚に脂っぽいフケが付着し、特有の腐敗臭を伴います。激しく痒がり、発赤し、脱毛します。
指間皮膚炎 足の指の間に皮膚炎を起こします。
外耳炎 耳の炎症が起こりやすく,激しく痒がります。
慢性の外耳炎 耳が垂れているため空気の出入りが悪く、あらゆるタイプの耳の病気が発生しやすくなります。
皮下の腫瘍 毛包上皮腫、表皮嚢胞、毛母腫、皮膚扁平上皮癌、皮膚粘液肉腫等を認めます。
神経系の病気
クラッペ病
(脳脊髄の脱髄)
遺伝的に起こる脳の障害により、子犬の頃から興奮や痙攣、全身の麻痺などが起こります。脳脊髄の両側性の脱髄の病気で、治療法がありません。
泌尿器の病気
尿石症 血尿、尿が出にくい、嘔吐、疼痛などの症状が現れ、ひどくなると尿閉をおこし、尿毒症になります。
シスチン尿 尿の中のシスチンの量が増加し、そのため結石ができやすくなります。雄が90%で、1〜8才で発症します。血清は異常が起こらず、尿培養も陰性です。
消化器の病気
胃捻転 食後、急に腹部が膨満し、ショック症状を起こします。
腸閉塞 異物を食べることにより腸が閉塞することがあります。激しい腹痛や食欲不振、嘔吐、下痢、血便などが認められます。
脾捻転 食欲不振や嘔吐、腹痛が認められ、溶血性の貧血を起こします。胃捻転に伴って起こります。
胃や腸の異物 いろいろな物に興味を示すため、異物を飲み込む癖があります。飼い主の方は、普段から十分に気をつけて、注意しましょう。
呼吸器の病気
気管形成不全 気管の発達が不十分であるために、生後2ヶ月以内に咳や呼吸困難が認められ、運動不耐性になります。
肺葉捻転 呼吸困難や、咳や血痰が認められます。
産科の病気
子宮蓄膿症 何かのホルモンの働きが、この病気に罹りやすいことに関係しているようです。
その他の病気
鼠径ヘルニア 内股が膨らみ、外から触るとでっぱっています。
肛門腺の閉塞 肛門にある袋に膿がたまります。定期的に絞ることが必要で、重症の場合は手術が必要となります。
リンパ腫 最も代表的な腫瘍で、体のいろいろな所にできますが、治療するとかなりの生存が見込める場合が多いので、治療すべき腫瘍です。
ブルセラ症 人間にも感染する伝染病で、主に睾丸に感染します。まれな病気です。
免疫機能低下症 産まれつき免疫の機能が低下して、いろいろな病気に対する抵抗力がなくなり、皮膚病、細菌感染、ウイルス感染等に対して罹りやすくなったり、治りにくくなる状態を言います。
乳腺腫瘍 雌では2.5才以下に避妊すれば、乳腺腫瘍の発生率が低くなることがわかっています。また、子宮蓄膿症などの病気も防ぐことができます。

これらの疾患を年齢別にまとめると次のようになります
年齢
不問
1才 1-3才 4-5才 6才以上
前肢の関節の変形          
椎間板ヘルニア      
骨端異形成        
椎間板変性        
先天性肘脱臼        
肘突起癒合不全        
頚椎の変形・奇形    
軟骨形成不全症        
離断性骨軟骨炎          
膝蓋骨の脱臼        
骨端腺の早期閉鎖        
椎間板脊椎炎        
緑内障      
眼瞼外反症          
年齢
不問
1才 1-3才 4-5才 6才以上
瞬膜の肥大
(第3眼瞼の脱出)
     
老齢性白内障        
歯石・歯垢の蓄積        
血友病        
遺伝性血小板障害        
血小板の機能異常        
黒色被毛
毛包形成異常症
         
脂漏性皮膚炎          
指間皮膚炎        
外耳炎        
慢性の外耳炎          
皮下の腫瘍          
年齢
不問
1才 1-3才 4-5才 6才以上
クラッペ病
(脳脊髄の脱髄)
       
球様細胞白質萎縮症        
尿石症        
シスチン尿        
胃捻転          
腸閉塞        
脾捻転          
胃や腸の異物      
気管形成不全          
肺葉捻転          
気管未形成        
子宮蓄膿症        
乳腺腫瘍        
年齢
不問
1才 1-3才 4-5才 6才以上
鼠径ヘルニア        
肛門腺の閉塞          
リンパ腫        
ブルセラ症        
免疫機能低下症        
甲状腺機能低下症      
前立腺肥大        
腫瘍の発生        
僧帽弁閉鎖不全        
ラフォラ病