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all words by NORIHIRO KOMIYAMA




−より良い医療を受けるには?それは飼い主が積極的に医療に参加することです−
−そのためには飼い主の方の意識改革が必要です、受身ではむずかしいのです−
―あなたの動物は根拠のある診断・治療を受けていますか?−
−これは皆様が御利用なされた獣医療無料相談を参考にして制作しました−

知って得する動物の病気の診断法と治療法の方法をお知らせします!
−これを知って動物病院へ行きましょう、良き診断と治療を受けるために−
―Dr.小宮山がお知らせする渾身のアドバイスです−

動物はなぜ病気になるのでしょうか?
人間みたいに自身で体に悪いことは、してないのに?

 ■動物医療の特徴とは?
 動物を診療するドクターは、(魔法使い)と言う表現が当たるかもしれません。なぜかと言うと、その病気の状態が、ある一定のラインを超えると、単に通常の診療ではなく、徹底的にその病気の原因を探らないと、言葉を喋れない動物は、その病気の診断名や病気の程度がわからず、その原因となる治療ができずに、治療も対症療法(支持療法)のみとなり、命を脅かされることが、あるからです。

このことは米国の人間の医療方式に少し似ているようです。熱がある場合は、水を良くのんで脱水を防ぎ、風邪を引いた時は、まずはうがいをして、アスピリンを飲んで休息と睡眠を増やすこと。しかしそれで治らない場合は、徹底的に検査して調べると言うことです。

動物の医療に当てはめてみましょう。通常の身体検査や尿や便の検査ですむ病気は単兆候性(1つの病気の症状のみ)の症状(病気)です。

例えば、犬は元気であるが、下痢をしている場合。
犬は元気であるが、食欲がない場合
犬は元気であるが、嘔吐をしている場合
犬は元気で食欲があるが、嘔吐をしている場合
犬は元気で食欲があるが、下痢をしている場合

以上は単兆候性(1つの病気の症状のみ)の症状(病気)です。長期でない限り通常の対症療法(原因を追究せず、動物の体力を補って、自然治癒を期待する療法)でも普通問題がありません。

これに対して、徹底的にその病気の原因を調べる場合は、多兆候性の(複数の病気の症状を持ち合わせる場合)の症状(病気)です。すなわち2つ以上の病気の症状を持ち合わせる場合です。これらの場合に、通常の診断、治療(原因療法でなく対症療法)を繰り返している場合は、致命的となる場合があります。

例えば、犬は元気がなく、下痢をしている場合。
元気がなく、食欲がない場合
元気がなく、嘔吐をしている場合
食欲がなくて、下痢をしている場合
食欲があって、下痢と嘔吐をしている場合
食欲がなくて、軟便と嘔吐をしている場合
咳をしていて、元気がない場合
呼吸が苦しそうで、元気がない場合
血尿があって、元気がない場合

こんな場合は、徹底的にその原因を追究する必要があります。それには注意深い病歴の聴取、身体検査、尿検査、糞便検査、血液検査、血清生化学的検査、X線検査、心電図検査、血圧検査、内分泌ホルモン、胆汁酸の検査、等、それに超音波検査や内視鏡検査なども必要になる場合があります。

これらの要因以外にも、高齢であるとか、痩せている、その症状が長く続いているとか、の場合も徹底的にその原因を追究する必要があります。ようするに、2個以上の症状があるのに、まんぜんと、たいした検査をせずに、現在の治療を続けていると、その後には、危険が待っている場合が大いにありうると言うことです。しかしここで注意すべきは、採血して、血液検査(これは比較的し易いから)だけの検査等で終わっていると、総合的な評価にはおぼつかないと言うことです。

考えてもください、例えば人間で、ここ数日、熱かあって、咳も続き、食欲もなくて元気もあまりない、そんな場合に医師は何か身体検査のみで、またはしても血液検査のみ終わることはありえないのです。何か最低限、胸のX線検査ぐらいは行うでしょう。

しかし動物病院では、検査の必要なのがわからない?ことを始めとして、検査できない(設備ない?今壊れている?)、検査しない(面倒くさい?人手がない?)、検査してもわからない(各々結果の判定のトレーニングを積んでない)からしない等、いろいろな理由で、行われないことが少数ですが、存在していることです。

しかしこれらの検査について、もう一つどうしても説明をしておかねばならないことがあります。それは検査をすれば、それなりのお金がかかると言うことです。あらかじめその検査に幾ら掛るか、聞いておくべき事柄です。医療を行う人間には、その行う医療に対して説明の義務があるからです。

しかしなんと言っても、人間の生活の方が大切でから、飼い主の方は、自身の生活を圧迫しない程度で、動物の医療費を払うことお勧めします。最近の高度の獣医療を行えば、より料金は高くなります。

何をどれだけ、行うか?あらかじめ獣医師と十分、話し合いをし、自分の希望の獣医療と、金額を提示して、それに合う獣医療を、お受けになることをお勧めします。結論は獣医師の説明を聞いた後に、医療費は飼い主自身が決めると言うことです。獣医師は単にお勧めを提示するだけなのです。

医療費について、関係した事柄として、もう一言もうしあげます。それは、普段健康な時にこそ、例えば予防接種等の際に、保険に入ることをぜひお勧めします。これらは健康な時にのみ入れるものです。万が一に病気になった際には、この保険を利用して、より良い診断、治療が受けられるでしょう。

また獣医療に関係しますが、この分野は以前はあまり語られずにいた分野ですが、最近になってより、広まってきましたが、それは動物の躾とかの問題です。これは 「人と動物の絆」とも関係します。どんなに病気を予防したり、治療しても、躾をなおざりにしてしては、やはり人と動物の幸福な関係はむずかしいと思われます。飼い主の静止を振り切って、急に道路に飛び出し、交通事故に合う、そんな不幸な事故で動物病院へ運ばれてきます。なんとかこんな事はさけたい、予防したいと多くの獣医師は思っています。どうぞ躾にも関心を持ち、良い躾をお願いいたします。

また躾と言えば、凶暴な動物も、その扱いに普通以上の事柄が必要です。しかし最近は、安全な麻酔剤、沈静剤、の出現によって、以前より、より安全性が増していますが、それでも、問題はあります。動物病院では、凶暴で触れない動物には、まず沈静剤等の処置(人間と動物の安全のために)を行います。あるばあいには麻酔も必要になるかもしれません。これらはいろいろな検査、治療、処置を行うためです。しかしこれも、凶暴な動物をなんとかして押さえつけて検査、治療を行う危険とどちらが、動物のため、とその動物を押さえる人間の安全のため、になるかを天秤にかけての話です。ですから普段から、あなたの動物とは馴れ親しむことが重要です。スキンシップできるようにしておくことが重要です。とくに人間とまったく馴染まない、高齢の猫の場合は問題となることがあります。

以上にように最近の獣医学の進歩は目を見張るものがあります。特にそのなかでも、特に強調しておきたいのは、「鎮痛剤」についてです。動物の病気においても、この痛みの問題は、たいへん重要な問題なのですが、今までは比較的軽視されていました。その理由に一つにそれらを使用すると、副作用の問題がありました。しかし最近はより副作用の少ない製剤がありますので、以前より安全に使用できます。

例えば手術後にしても、鎮痛剤を使用すれば、より合併症が少なくなります。昔は犬猫は、痛みに強いから?がまんさせる、なんて暴論がありましたが、現在は、犬猫も痛みはすべての病気がより悪化する原因であって、できるだけ取り去るよう、努力するのが、獣医師に課された課題であるわけです。

ですから何かの理由で、まんぞくに動物の治療ができない場合には、その担当の獣医師に、このことだけは告げましょう、「最低限、痛みだけは押さえてください」と言うと良いでしょう。そして転院の予定があればその使用した時間を覚え、そしてできればその鎮痛剤の名前と使用した量を聞いておきましょう。医療に遠慮は禁物です。

 ■動物病院の治療についての飼い主の方が気を付けることは?
‐今受けている治療はどちらの治療ですか?
対症療法(支持療法、緩和療法)ですか?VS 原因療法ですか?

もし上記の単兆候性(1つの病気の症状のみ)の病気の症状で、症状が軽く、長期でなければ、対症療法(支持療法)でも、取りあえずは大丈夫でしょう。この治療の利点は、治療の費用が安いことでしょう。

このことは、人間の病院の軽い風邪を引いた時の治療と似ているかもしれません。風邪の原因である、ウイルスに対しては、治療せず、体力を付け、二次感染を防ぐために、抗生物質(細菌感染のみ有効、ウイルスには効果ありません)を使用して、ウイルスの活動が治まるのを、待つと言う、方法です。いわゆる病気に対する抵抗性を強くして、自然に病気が治まるのを待つと言うやりかたです。

しかし上記の方法は、原因療法ではありません。対症療法(支持療法)です。これらの治療で病気が治る確率は、80%です。10頭中2頭が治りません。その2頭には原因療法が必要です。問題はいつ、その方法を行うかです。

しかし、もし上記の多兆候性の病気の症状(複数の病気の症状を持ち合わせる場合)の場合は、対症療法(支持療法)では不十分な可能性が大です。気をつけましよう。原因療法を心掛ける動物病院にての受診をお勧めします。この原因療法を行うには、注意深く動物を調べなければなりません。

医療の現場では、受身では、よほどの状況に恵み合わなければ良い医療にめぐり合わないことが多いのです。

最近あつたことですが、私が知り合いの獣医師を尋ねた時に、奥さんが「胆石の摘出手術」をした後でもう元気になったと言う。彼が曰く、最初は とりあえず1週間入院予定で開腹手術の予定であったが、たまたま知人に会った時、胆石の手術の話をすると、家の家内の場合は合併症がなかったので、胆石の摘出の際に、お腹切らず内視鏡で胆石を摘出し、入院も1日のみだったと言う。それを聞きて、あわてて、内視鏡のできる病院を探し、手術を受けたと言う。お腹を切らずにすんだ、良かったと喜んでいました。

犬の場合も例えば、異物を飲んだ場合統計上は75%内視鏡(胃カメラ)にて取り出せます。赤ちゃんが何か異物を飲んだ場合もまづは内視鏡で取り出そうと医師は努力します。いきなり開腹手術は考えません。

以上のように飼い主みずからが、医療に参加し、より良い医療を目指す態度が必要と思われます。飼い主の方は自己のもつ社会の常識を総動員して、対処すれば、おのずと道は開かれると信じています。

 ■動物病院にて以下のようなことがあれば、もう一度考えましょう!
◎病気の原因をよく調べず対症療法(支持療法)中心の、典型的な動物病院の例

元気なし、下痢や嘔吐で、熱があり、動物病院へ行くと・・・・・・・はい、「風邪」ですと言われました。

あなたの犬猫が病気で動物病院へ行くと、「風邪」ですと言われたことはありませんか?犬の風邪、猫の風邪、これはまぎわらしい表現です。病名でもありません。なんでも人間の風邪と似たものとして、説明し、その病気の原因を探らずに、何か治療しょうとする心がけです。本来犬猫に「風邪」と言う病名はありません。私の病院には米国、英国の主な獣医学書がありますが、犬猫に「風邪」と言う項目、病名はありません。犬猫に存在しない病気、風邪(人間には風邪症候群として記載はあります)を、人間のように、風邪だからしょうがない、と説明する、非常に不適切な表現です。但し猫で、伝染性鼻腔気管支炎と言う病気は、結膜炎、クシャミ、発熱を伴い、人間の風邪の症状にあまりにも似ています。英国の獣医学書に昔は「猫の鼻風邪」としての記載は過去あります。しかしあくまで人間に似た症状と言うのみです。


出来物(腫瘍)を見ただけ触っただけでこれは「癌」です・・・・・
はい、これは「悪性癌」ですと言われました。

見ただけで、触っただけ言うのは、飼い主に治療を諦めさせるため暗示?このようなことを言うのは、飼い主に治療をあきらめさせる、獣医師側の暗黙のサイン?かもしれません。 必ずその出来物を調べるのが、獣医学の常識です。癌でないかもしれませんし、癌(癌はたしかに多いが?)であっても、問題はその種類です。癌の半分は適切に治療すれば治ります。癌は、「早期発見、早期治療」が医学の原則であり常識です。時間がたてば、治療に反応しにくくなります。これは治療の機会を逃すことにもなります。皮膚の塊を見ただけで癌?です、はいこれ(アガリスク?)でもあげて、様子みてください?と言うのでは、あまりにも獣医学が不十分です。どう考えてみても人間の病院で、そんなことは、ありえない、起こりえないことでしょう。これは別にアガリスク茸(当動物病院でも、これらの椎茸類の製剤は使用しています)を否定しているのでは、ありません。しかし、見ただけで、触っただけで、はい癌?です、はいアガリスク茸では、そんな使用法をされては、アガリスク茸が泣きます。(※腫瘍への対処方法)

咳が出て止まらないのです、薬をかえても治らない、なぜですか?・・・・・・・その原因は調べましたか?

高齢の犬は、咳をすることが多くなります。すべてが心臓が原因ではありません。心臓の場合は、心臓が大きくなって気管を圧迫するために咳がでます。とくに動くと咳がでます。心臓以外に、気管、気管支、肺、と主な原因があります。問題は、飼い主が検査を望んだ場合(拒否した場合は話は別です)は、その獣医師が何を調べて、咳の原因としたかです。少なくても病歴の聴取、身体検査、心電図、胸部 lang=EN-US>X線検査等は必要です。また超音波検査や気管洗浄も必要になることもあります。もし気管がつぶれている場合は、状況によっては手術して治療することも可能です。気管支が問題の場合は、咳が長く続く場合は気管支を洗浄して、なにがあるか、細菌(培養する)、アレルギー(好酸球あり)、ガビ(酵母菌)、腫瘍(腫瘍細胞)と、なにが見えるかによって診断し治療します。このような手順で診断しても、一部の咳は止まらない難治性の場合もあります。上記のこと、特に心電図、胸部X線検査、気管洗浄等を、ほとんど行わずしては、良い医療とは言えないでしょう。

吐いたり、下痢したりで、病気で動物病院へ行くと・・・・・・・はい、「中毒」ですと言われました。

食欲不振、吐いたり、下痢したりの症状で、身体検査のみで、まして別に飼い主の訴えがないのに、はい、中毒です。と言う言葉ですますのは、短絡的です。動物の医療は、飼い主の訴えが非常に大切です。なにか中毒に思い当たる場合は別として、中毒の診断の診断するのは、なかなかたいへんです。飼い主は、いろいろな状況において、あらゆる可能性を獣医師に知らせると良いでしょう。各々の中毒は、その毒の種類によって各々診断が違うのです。ただ血液検査で肝臓の数値が異常?と言って中毒を疑っては、これも不十分の獣医療です。中毒は注意深い、病歴の聴取と、各種の身体検査、臨床検査、その他、その中毒の独自の検査が多くは必要です。

吐いたり、下痢したり、病気で動物病院へ行くと・・・・・・・はい、「ストレス」ですと言われました。

なにか異常があると、なんでもストレスと言うのは、病気の原因を追究しようとしない、獣医療の代表です。特に検査して何も異常がない(何の検査をしたかにもよりますが)からと言って、その原因をストレスとされては動物がかわいそうです。ストレスが原因とされる下痢は、非常にまれ(厳しい訓練中のシェパードなどでは報告があります)で、病名は過敏性大腸炎で、その診断には内視鏡による、大腸の生検(その一部を採取)が必要になります。ですから動物とは易しく接して、動物の好む動機づけ(強制によらない)での、よい躾をしましょう。 また動物病院に入院すると、ストレスでよけいに元気なくなる?病気になる?とお考えの飼い主の方もいますが、これはあくまでも、その病気を入院して治すことと、入院するためのストレスとどちらが大きいか、どちらが命に関わるかの問題です。最近では、入院するとかなりのストレスとなる動物には、精神安定剤のような薬剤をもちいて、これもまた治療する傾向にあります。これらはあくまでも、それらの動物病院によって違いがあるでしょうが、ぜひとも医学の恩恵を受けることをお勧めします。

皮膚の脱毛、その部分の毛が抜け落ちている・・・・・・・・・これはストレスによる円形脱毛症です。

また動物もストレスが原因で、「円形脱毛症」になる?そんな報告は、世界の獣医学術文献でどこにもありませんし、また発表もありません、これは人間であるから、動物もあるであろう?そしてそれが、いつのまにかに、ある?とすり替えられることが、動物医療には、ままありますが、この「円形脱毛」が最たるものでしょう。

病気の原因は、貧血だと言われた、できるだけ治療してみましょうか?・・・・と言われました。

貧血(血液量が不足している)や腹水(お腹に水が貯まっている)は、病名ではありません。病気を示している症状、病気の反応による結果です。問題はなぜ貧血しているのか?その原因を突き止めるのが獣医師の役目です。貧血の原因である、その病気の原因を見つけて、それを治療します。少なくともその貧血が、再生性(血液が作られているが、すぐに壊れるので、血が足らなくなる)か、非再生性(血液が造られていないから、血が足らなくなる)かわ最低限区別すべきです。そのためには、血液検査以外の検査も必要になります。しかし重度の貧血はしばしばその治療は、むずかしいことがあります。

高齢の小型犬に簡単に聴診しただけで、あなたの犬は心臓が悪いと言われ薬を渡された・・・・・
このパターンをいつもくり返す。

心臓の異常は、特に小型犬が高齢になると良く起こります。ほとんどは、心臓の弁の問題です。雑音も聞こえるでしょう。小型犬が高齢になるほど、心臓が悪くなるのは普通に起こります。問題は、その時点で、どれほど悪いか?その時の的確な診断が、予後のすべてを支配します。そして次の問題点は、その心臓の程度によって、定期的に調べることが、より重要です。通常これらの検査には、最低限の検査は、身体検査(体重、心拍数、脈拍、雑音の程度、等)心電図、胸部のX線検査が必要です、できればその状態によって超音波検査をするとさらに良い診断、治療ができることでしょう。痩せてきたら要注意です。そうでないと数年後に、ひどい咳(喉にトゲが刺さって、それを出そうとする咳です、なにか喉に詰まらせたようで嘔吐の動作と間違い易いのが特徴です)が止まらず、夜間緊急で運び込まれることがあるからです。(※高齢になると心臓病に注意

耳が痒い(耳を見るだけ)、皮膚が痒い(皮膚を見るだけ)で薬を渡される・・・・・・・これをくり返す。

皮膚病の基本の診断は、その皮膚(この場合は耳の中の成分)の部分を、掻き取ったり、少し削ったり、して、その病変の一部を顕微鏡で調べ、何があるか調べるのが基本です。そしてかゆい、かゆい皮膚病は、寄生虫、細菌感染、カビとか酵母の種類(水虫の様なもの)を、いろいろ顕微鏡以外の検査も取り入れて調べます。慢性の治りにくい皮膚病は、生検(皮膚の一部分を摘出する)する必要があります。そしてその皮膚の一部を病理学的に調べます。原因を調べずして、ただ単に治療を、えんえんと繰り返すことは、良い獣医学ではありません。(※耳の病気について※皮膚病に関する最新情報

病気が診断されたら、その診断の根拠を聞くのも良いことです・・・・・・・・・・・
これをいやがるのは要注意。

もし診断が付いたと思われたら、その診断の根拠を聞くと良いでしょう。何を元に診断をくだしかです。もし検査の結果があるなら、その数値と共にぜひ記録用紙をもらいましょう。問題は、確かな獣医学の根拠に基づいた診断であるかです。これを「根拠のある獣医学」とか、「科学的に裏づけられた獣医学」、「科学的に証明された獣医学」とか言います。治療についても同様です。その診断した獣医師の自己流で診断されたものでなく、広く受け入れられている方法で診断(治療も同じです)されることが重要です。  (※根拠に基づいた獣医療

調べると肝臓の検査の数値が高い、肝臓が悪いのが原因と言われ?・・・・・・・
肝臓の治療を始めたが治らない。

これは何か血液検査して肝臓系の値が、高値だから、肝臓が悪いとか、これは激性肝炎(病名ではない)と言っているのでしょう。しかし最新の獣医学では、肝臓の検査で高値が出たからと言って、本当に肝臓が悪いのは犬の場合、30%と言う報告があります。その残りの70%は肝臓が悪いのではなく、肝臓の機能が亢進(高くなって)している、すなわち肝臓が異常に働いている(病気を治そうと働いている?)と言う状態で、このこと自体と肝臓が悪い?とは言い切れません。肝臓が異常に機能していると言うことは、病気のサインで、その病気を肝臓が必死で治そうと働いているのです。ほとんどの原因は他にあります。ゆえに治すべき所は肝臓ではありません。

高齢だから検査できない?と言われた。・・・・・・・・・・・・・この言葉をくり返す。

この意味は、検査をする気がない、と解釈して良いでしょう。理由は恐らく、検査をするのがめんどうだ、検査をする設備がない、する人員がない、検査しても結果を判読する能力がないからしない(これは正統な理由かな?)と言う理由でしょう。要するにできないことはしたくない、との逃げ口上と解釈してよいでしょう。高齢は病気ではありません。 但し本当に問題点となるのは、行動上に問題のある動物です。例えば人間を見れば噛み付く、襲い掛かる犬は問題があります。しかし現代獣医学はそんな場合は、うまく精神安定剤を使用するなり、その他のいろいろな手段を用いて、落ち着かせます。多くの検査は一次検査(ほとんどストレスなく行える検査)で動物を横にしたり、採血をしたり、するだけのものなのです。(※各種検査と結果の解釈※動物病院の検査と料金

高齢だから麻酔、手術できない?そのまま様子みましょう。・・・・・・・・・・・・・この言葉をくり返す。

これは殆どの場合、その獣医師の獣医療上の技術上の問題であって、私には(私の獣医療技術では)できない危険です、と言う意味でしょう。ある意味では正直な答えです。または私はしない(これも重要です、できないものはできないのですから、これも真実の訴え?)と言うことでしょう。 より専門的な動物病院では、多くの場合、どんな高齢動物も、ちゃんと術前の検査して、その検査に合格すれば、多くの場合、麻酔(最近のより良い麻酔薬を用いれば?)や手術(その内容にもよりますが)ができるものです。この問題は微妙ですが、本来手術すれば、助かる、寿命が延びる可能性がある動物がときどき、この問題でむずかしくなるようです。(※手術を受ける際の注意点

皮膚に1cm以上の出来物(腫瘍?)あるのに、もう少し様子みましょう?・・・・・・・と言われた。

出来物(腫瘍?)の治療の原則は、小さい内に発見して摘出することです。そしてそれが腫瘍か?また腫瘍であれば、どんな腫瘍か?調べます。それは腫瘍の種類によって治療法が違うからです。「もうすこし様子をみましょう」とか、「たぶんそのうちになくなるでしょう」と言う言葉は、禁句です。見た目ではわかりません。もしその腫瘍が悪性なら、癌の治療の原則は、「早期発見、早期治療」(治療や診断は早い時期の方が良いと言う意味です)は獣医学でも同じです。 (※腫瘍への対処方法

嘔吐、下痢が3ヶ月も続いていますが・・・・・・・・・・・・・・いろいろ違う薬剤を処方する、を返すだけ。

長期間(2〜3ヶ月以上)の時々の下痢や嘔吐の原因をしらべるには、通常の検査以外に、多くの場合内視鏡(胃カメラ)が必要となります。これは胃や十二指腸の腸の一部を内視鏡で採取して、それを病理検査にて、どんな状態であるかを調べる、鑑別するのが、現代獣医学の常識です。内視鏡で調べると、多くはリンパ球性プラズマ細胞性胃腸炎が多いのですが、問題は治療です。特にタンパク質が低い、低蛋白血症の犬は治療が非常に難しくなります。下痢や嘔吐が止まらない、そんな場合は、サルモネラ、クリプトスポリジウム、ジアルジア、クロストリジウム・パーフリンゲン、細菌の過剰繁殖等を調べた後、まずは内視鏡の検査による、生検又は及び開腹による腸管の全層の生検(これで最終的にリンパ腫と判る場合がある)が必要となります。(※下痢と嘔吐の原因と治療

おもちゃを飲み込みました、X線検査で胃にあります・・・・・・・・すぐお腹を切開して取り出しましょう。

もし犬猫が異物を飲んだ場合、まだ胃の中にある場合は、約75%は、内視鏡(胃カメラ)で取り出せます。まずは、獣医師は吐かせて安全かを考えます。吐かせて危険と思われる場合(何か鋭敏な角度のある異物等)は吐かせません。次に内視鏡での摘出が可能であるかを考えます。必ずしも腹部を切開する必要はありません。(※下痢と嘔吐の原因と治療

うちの犬が草を食べて、吐き出します・・・・・・・・・・・・胸焼けかな?これはしょうがないですよ。

外に散歩する犬、特に中型犬以上は、ときどき草を食べることがあります。この原因は、胸焼け?これもそんな報告は、世界の学術文献でどこにもありませんし、発表もありません、このような人間であるようであるから、犬猫もあるであろう?なにも証明されていないのに、勝手に想像で言うのは、科学的な診療態度ではありません。現在最も報告があるのは、扁桃腺(これが腫れると、草を食べる)との関係です。またこの扁桃腺の炎症(腫れる)に、関係している因子として、肛門腺(膿がたまる)が疑われています。ですから、草を食べる犬は、必ず肛門腺を絞ることが重要です。その他の原因としては、胃炎(内視鏡による病理検査が必要)、異食症の一種(いろいろな食べ物以外の物を食べる)も考えられています。このように総合的に考えて診断すべきなのです。(※下痢と嘔吐の原因と治療

家の犬は、月に1〜2回30分ぐらい痙攣します。最近ひどいです・・・・・・どうしたら良いでしょうか?

「痙攣」のような症状を起こす病気はいろいろ考えられます。通常は、まず心臓の病気か心臓以外の病気かを考えます。次に、心臓以外では、脳の病気(てんかんが代表的)か脳以外の病気かを考え、脳以外の場合は、肝臓の病気を考えます。あなたの愛犬の場合、まず、身体検査、心電図、X線検査などにより、心臓の病気(不整脈が主な原因)がないかどうか調べる必要があるでしょう。特に前兆がなく 、突然引きつけが起こり、すぐに元気になる場合は、心臓の病気から疑います。月に1〜2回30分ぐらい痙攣する場合は、癲癇が一番疑われます。ときに若いとき(1〜2歳)からならなおさらです。6歳以上で発症した場合は、脳腫瘍も疑われます。癲癇発作の特徴は、起こる前兆がある(不安、隠れる、見つめる)、発作時間が長い、止まってもまた続けて起こることがある、発作が終わっても20〜30分ぐらいぼっとして、すぐ立てない。癲癇発作はできるだけ早く発作を止めるのが、獣医学の基本です。また特に食後に何となく元気がなく、フラフラした状態になり、ひどくなると発作が起こる場合、肝臓の病気が疑われます。脳にアンモニアが入るため、発作が起こるのです。検査では、胆汁酸の値が重要になります。脳の病気が疑われる場合、CTやMRI(磁気共鳴画像)などの特殊な検査が必要になることもあります。以上を参考にして、癲癇発作を調べると、驚く程効果的な治療ができます。しかし癲癇発作の治療は難しく、非常によくうまくいくのは1/3、まあまあうまく行くのが1/3、かなり不十分が1/3です。

犬の歯が臭く、虫歯と言われましたが・・・・・・・・・・・・・犬にも虫歯ありますか?

犬で口が臭いから虫歯があると言うのは、間違いです。口臭の多くの原因は歯周病です。犬猫に虫歯(う蝕)もありますが、比較的まれと考えて良いでしょう。犬猫の歯の役割は、人間のように臼(うす)のような、噛んでこする(咀嚼)のではなく、ほとんどの歯は咬合することないからです。歯は食べ物を細かくする(ゆえに小さい食事を与えれば歯がなくても生きられます)、相手の攻撃から自身の身を守る(又は武器として)、獲物を取る武器としての3つの働きがあります。できるだけ、2〜3ヶ月以上になったら、できれば毎日(週1回でも効果あります)、同じ場所、同じ時間に歯を磨きましょう。初めての動物を動物病院へ行って、予防接種の際などに、歯磨きのことをきけば、きっとその動物病院は飼い主にとって指導の良い動物病院です。

胃液(黄色い液を)を、吐いて動物病院に行きましたが・・・・・・・・胃液を吐いたのですね胃炎です。

黄色い液を吐くことは、さほどめずらしいことではありませんが、それは胃液ではありません。それは胆汁液です。もう胃のなかに食事がなく、それでも反射運動によって、吐いている証拠です。胃液の場合は、無色透明です。問題はなぜ吐いたかが重要です。時にそれをしらべるのは、むずかしいのですが、基本的には、いままでの環境の変化を調べるのがまづ行うべきことです。(※下痢と嘔吐の原因と治療

ステロイドを長く与えているのですが、多飲多尿、多食になりました・・・・・
どうしたら良いのですか?

何かの病気例えばアレルギー性皮膚炎の痒み等の治療の際、ステロイド(副腎皮質ホルモン)を比較的長く使用することも、ありますが、その副作用について、飼い主の方は、あらかじめその説明を聞いておくべきです。問題はどんな種類のステロイドをどんな量、どの位の期間、飲ませたかによります。その副作用の現れかたは、犬の種類、大きさ等によっても違ってきます。猫はステロイドにたいして強いのですが、それでも限界もあります。一般的に言って、犬猫はステロイドにたいし、人間より 5〜10倍は抵抗性(強い)があります。ステロイドの使用をやめると、その病気の症状がまた出てくる(痒み等)から、やめられないと言う論理です。段階的に減少していく(例えば1日ごとの投与等)のが普通のやり方です。もしステロイドを減少したり、止めると症状がでる場合は、他の薬剤に換えたり、併用したりして調節します。しかしステロイドは急に止めると危険なことがあります。通常はゆっくり 減らします。

 
■動物病院であなたの動物の最適な予防プログラムを制作してもらいましょう。

動物病院に行った時に、重要なことは、あなたのペットにあった、世界で一つの?健康への予防プログラムを作成してもらうことです。これは、以下の事柄を考慮にいれて総合的に獣医師は考えます。
1)動物の種類
2)動物の年齢
3)動物の性別(避妊、去勢をしてあるか?何時したか?)
4)その動物の飼育環境(多頭飼育、室内猫、室外猫、家族構成、地域猫)
5)その動物の健康状態
6)その動物の食事内容
7)その動物の飼育目的
8)他の動物との接触の程度
9)その動物の住む、地理的な病気の流行
10)飼い主のライフ・スタイル
11)その動物の性格を考えての医療を考える
12)その動物の家族歴(親、兄弟等の病気歴)
13)その動物の入手先はどこか?
14)いつから飼い始めたか
15)動物病院へ来るのは初めて(最後に動物病院へ行ったのはいつ?)
16)その動物の過去の健康歴
17)その動物の過去の飼育環境
18)飼い主の動物飼育歴
上記の状態を考えながら、その診察した獣医師が、自己の持っている全能力を振り絞って、本当に飼い主のために必要なことのみを行うよう進めるプログラムです。

例えばその内容は? 
あなたの動物の種類の病気の特徴を聞きましょう!
各々動物には、その種類によって、発症し易い病気があります。それを教えてもらいましよう。その病気の発症しやすい年齢も聞いておきましょう。
あなたの動物の年齢別の予防健康プログラムを聞きましょう!
各々動物のその種類によって、発症し易い病気の年齢に合わせて、健康管理、健康予防プログラムを聞いておきましょう。
あなたの動物の年齢別の食事の健康プログラムを聞きましょう!
各々動物には、その種類によって、飼育環境によって、年齢によって、健康状態によって食事の内容が変化します。何をどれだけ与えればよいのか?アドバイスを受けてください。
繁殖をしないメスの犬猫に避妊手術(子宮蓄膿症、乳腺腫瘍予防にため)お勧めします!
高齢のメスの避妊手術をしていない犬は、子宮蓄膿症や、乳腺腫瘍3.5歳までに避妊手術してない場合)になる可能性があります。今まで高齢のメスの犬を飼育して、避妊手術をしていなくて、乳腺腫瘍ができたり、子宮蓄膿症となったりの、経験はありませんか?またオスの場合は、去勢をお勧めします。
あなたの動物のワクチンは、本当に年に1回必要か検討してもらいましょう?
現在の進んだ獣医学の調べでは、毎年定期的に予防接種をする必要がないことが、明らかになりつつあります。 あなたの動物の健康状態、飼育環境、例えば、多頭飼育、室内飼い、室外飼い、家族構成等、を考慮して考えるべきなのです。典型的には 例えば室内飼育で、殆ど外に出ないで1頭のみ飼育の場合は、年に1回は必要ないでしょう。2年に1回か、または3年に1回で良いかもしれません。飼い主の方は、毎年接種する必要のない予防接種の費用を、より重要な年1回の、健康診断の費用にまわすべきです。
小型犬の室内飼育の場合、フィラリアの予防は本当に必要か?
あなたの地域のフィラリアの流行の度合いはどうかの問題です?フィラリアの流行があまりない場所では、特に小型犬の室内飼育の場合ほとんど予防の必要はありません。しかし室外犬の場合は必要でしょう。その分本当に必要な予防的な健康診断を受けましょう。
あなたの動物の年齢別の食事の健康プログラムを聞きましょう!
各々動物には、その種類によって、飼育環境によって、年齢によって、健康状態によって食事の内容が変化します。何をどれだけ与えればよいのか?アドバイスを受けてください。
小型犬、猫の場合、あなたは自分自身であなたの動物の歯を磨けるか?
小型犬の場合は、歯が込み合っているのと、歯の覆っている歯槽骨が薄いので、歯垢・歯石がより着き易くなります。できれば、毎日、同じ時間、同じ場所で歯を磨きましょう。たとえ週に1回でもだいぶ違います。食事の方法によっても、だいぶ違います。例えば、食事を置きっぱなしにすると、より歯石が着き易くなります。自分でできない場合は、病院で歯石を取ってもらいましょう。その際全身麻酔が必要ですから、その時に、他に必要な処置(例えば小さい腫瘍の除去、ヘルニア、涙管の洗浄、去勢等)も共にしてしまえば効果的です。
ノミやダニの予防の予防は必要です。特に室外犬猫はより必要となります。
現在では月に1度の、皮膚への滴下でこれらのノミやダニが安全に駆除できるようになりました。数年前とくらべると、この分野の予防は数段と進歩しています。現在でも、新しい薬剤がどんどん、出ていますので、どの製剤が良いか獣医師と相談の上決めると良いでいしょう。最近の製剤は、外部の寄生虫のノミ等に限らず、フィラリアや内部の寄生虫も、1回で同時に予防できる製剤もいろいろ出始めています。これらの中には不必要なものも含まれているかもしらませんから、あなたのお住まいになっている地域や飼育環境、動物種、年齢等を考えて、獣医師からアドバイスを受けてください。
その動物の性格を知り、そのしつけ(躾)はどうするか?
飼い主のライフ・スタイルにあった合理的な躾とは?躾の基本は5個の基本動作を覚えさすことです。すなわち、 「座れ」「待て」「伏せ」「良し」「来い」です。そして温和な犬にそだてましょう。ある報告によると、野生の狼100匹の中から、大人しそうな狼を3組選び、良く躾けた所、なんと3代目の狼の子供は、みな普通の犬と同じくらいに、人間になついたそうです。みんなで、犬の躾けを良くすれば、あとあとの犬はだんだん温和な犬になりうると言うことでしょう。飼う以上は責任をもって躾けましょう。
 
■病気をより少なくする究極の方法とは?

年齢にあった年齢別の食餌を与えますできるでだけ毎日、同じ量、同じ回数、同じ時間、同じ場所で与えるのがコツです。最初に行く動物病院の診察で、その後生涯の健康状態の青写真が描かれます。繁殖をしない犬猫は、不妊手術を受けること。すると多くの病気が同時に防げます。躾をよく、躾けること、噛む犬は診察がむずかしくなります。その都度いろいろな処置が必要です。年に最低1回の健康診断、問題はこの時獣医師が何を調べるかで、すべて決まります。6歳以上は年2回、12歳以上は年3回のより重点的な病気に焦点を合わせた診療が最も重要です。年1〜3年に一回は予防接種を受け、夏期のノミの駆除、フィラリア予防(流行地のみ)も重要です。歯石の除去は特に小型犬で重要です。できれば同じ場所、時間で歯を磨きましょう。散歩のみで排尿行為をさせると、未去勢雄の高齢犬は、前立腺肥大の問題があります。早めに去勢手術をうけましょう。食事は何より大切です。犬を長生きさせるためには、ゆったりと温和な性格な犬に育てることが重要です。
そして食事を与えすぎないことが重要で、多く食べれば細胞が傷つき長生きできません。ある仮説の考えでは、犬が生まれて一生に食べる量はあらかじめ、決まっているようです。
そのあらかじめ決められた一定量を早く食べつくした犬から寿命が尽きるようです。

以下に関連事項のホームページを御参照ください!

※  動物病院の賢い選び方 ▼http://www.pet-hospital.org/tisiki-007.htm
※  病気の早期発見法    ▼http://www.pet-hospital.org/tisiki-005.htm



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