猫の専門医療のための診療科目
 

毎週火木曜日の午後2〜6時までの予約


猫の疾患を、科学的に裏付けられた方法にて専門的に診断いたします。
猫の医療は犬の医療と、大いに違います。 (こんなに犬とは違います)


実際多くの点で猫は、小さい犬ではないのです。ここが重要です。猫の診療は、犬を基本として診療すると、多くの点で間違いが起っても不思議ではありません。猫は犬とは多くの病気で診断、治療が違ってきます。猫の動物病院、猫専用の動物病院、猫の病院といくら名前は変わっても、猫には猫独自の病気があり、猫は猫の診療を特別にトレーニングされた、獣医師が行うのが理想的です。猫の病気の始まりは、ただ単に食欲不振、元気消失、体重減少と言う、病気の当たり前の症状が出ることが多く、疑う病気が多くありすぎ?その独自の病気のいろいろを知らないと診断・治療がむずかしくなることがあるからです。

(参考1:動物病院で猫の診察を受けられる飼い主の方へ〜Dr.小宮山がお知らせする渾身のアドバイス

(参考2: 猫の種類による好発疾患の一覧表


動物を診療する、特に猫のドクターは、Witch Doctor(魔法使い)と言う表現が当たるかもしれません。なぜかと言うと、その病気の状態が、ある一定のラインを超えると、単に通常の診療ではなく、徹底的にその病気の原因を探らないと、言葉を喋れない動物は、その病気の程度がわからず、命を脅かされることが、あるからです。

このことは米国の人間の医療方式に少し似ているようです。熱がある場合は、水を良くのんで脱水を防ぎ、風邪を引いた時は、まずはうがいをして、アスピリンを飲んで休息と睡眠を増やすこと。しかしそれで治らない場合は、徹底的に検査して調べると言うことです。 猫の医療に当てはめてみましょう。通常の身体検査や尿や便の検査ですむ病気は単兆候性(1つの病気の症状のみ)の症状(病気)です。

例えば、猫は元気であるが、下痢をしている場合
猫は元気であるが、食欲がない場合
猫は元気であるが、嘔吐をしている場合
猫は元気で食欲があるが、嘔吐をしている場合
猫は元気で食欲があるが、下痢をしている場合

以上は単兆候性(1つの病気の症状のみ)の症状(病気)です。長期でない限り通常の対症療法(原因を追究せず、動物の体力を補って、自然治癒を期待する療法)でも普通問題がありません これに対して、徹底的にその病気の原因を調べる場合は、多兆候性の(複数の病気の症状を持ち合わせる場合)の症状(病気)です。すなわち2つ以上の病気の症状を持ち合わせる場合です。これらの場合に、通常の診断、治療(原因療法でなく対症療法)を繰り返している場合は、致命的となる場合があります。

例えば、猫は元気がなく、下痢をしている場合
猫は元気がなく、食欲がない場合
猫は元気がなく、嘔吐をしている場合
猫は食欲がなくて、下痢をしている場合
猫は食欲があって、下痢と嘔吐をしている場合
猫は食欲がなくて、軟便と嘔吐をしている場合
猫は咳をしていて、元気がない場合
猫は呼吸が苦しそうで、元気がない場合
猫は血尿があって、元気がない場合

こんな場合は、徹底的にその原因を追究する必要があります。それには注意深い病歴の聴取、身体検査、尿検査、糞便検査、血液検査、血清生化学的検査、X線検査、心電図検査、血圧検査、各種ホルモンの検査等、それに超音波検査や内視鏡検査なども必要になる場合があります。

これらの要因以外にも、高齢であるとか、痩せている、その症状が長く続いているとか、の場合も徹底的にその原因を追究する必要があります。ようするに、2個以上の症状があるのに、まんぜんと、たいした検査をせずに、現在の治療を続けていると、その後には、危険が待っている場合が大いにありうると言うことです。しかしここで注意すべきは、採血して、血液検査(これは比較的し易いから)だけの検査等で終わっていると、総合的な評価にはおぼつかないと言うことです。

考えてもください、例えば人間で、ここ数日、熱かあって、咳も続き、食欲もあまりない、そんな場合に医師は何か身体検査のみで、またはしても血液検査のみ終わることはありえないのです。何か最低限、胸のX線検査ぐらいは行うでしょう。

しかし動物病院では、検査の必要かどうか不明?から、検査できない(設備ない?今壊れている?)、検査しない(面倒くさい?人手がない?)、検査してもわからない(各々結果の判定のトレーニングを積んでない)からしない等、いろいろな理由で、行われないことが人間の医学にくらべてより多く存在していることです。

しかしこれらの検査について、もう一つどうしても説明をしておかねばならないことがあります。それは検査をすれば、それなりのお金がかかると言うことです。あらかじめその検査に幾ら掛るか、聞いておくべき事柄です。医療を行う人間には、その行う医療に対して費用も含めて説明の義務があるからです。

しかしなんと言っても、人間の生活の方が大切でから、飼い主の方は、自身の生活を圧迫しない程度で、動物の医療費を払うことお勧めします。最近の高度の獣医療を行えば、より料金は高くなります。

何をどれだけ、行うか?あらかじめ獣医師と十分、話し合いをし、自分の希望の獣医療と、金額を提示して、それに合う獣医療を、お受けになることをお勧めします。結論は獣医師の説明を聞いた後に、医療費は飼い主自身が決めると言うことです。獣医師は単にお勧めを提示するだけなのです。

医療費について、関係した事柄として、もう一言もうしあげます。それは、普段健康な時にこそ、例えば予防接種等の際に、保険に入ることをぜひお勧めします。これらは健康な時にのみ入れるものです。万が一に病気になった際には、この保険を利用して、より良い診断、治療が受けられるでしょう。

また獣医療に関係しますが、この分野は以前はあまり語られずにいた分野ですが、最近になってより、広まってきましたが、それは動物の躾とかの問題です。これは 「人と動物の絆」とも関係します。どんなに病気を予防したり、治療しても、躾をなおざりにしてしては、やはり人と動物の幸福な関係はむずかしいと思われます。飼い主の静止を振り切って、急に飛び降り、外傷に合う、そんな不幸な事故で動物病院へ運ばれてきます。なんとかこんな事はさけたい、予防したいと多くの獣医師は思っています。どうぞ躾にも関心を持ち、良い躾をお願いいたします。

また躾と言えば、凶暴となる猫(テリトリー・キャト)は、その扱いに普通以上の事柄が必要です。これは猫の診療で最もむずかしい問題です。特に飼い主以外には、より凶暴となる猫の扱いです。最も重要なことは、そのような猫に育てないように注意することです。どうぞ猫の躾に関心をもってください!

はっきり言うとそのような猫は、通常の医学の恩恵が受けにくくなります。 飼い主以外の他人を見ると、触ると、凶暴となる猫の場合は、どんなに動物病院ががんばっても、ストレスが非常に強くなります。特に高齢になるとより問題は深刻化します。

しかし最近は、各種ないろいろな猫で使用できる向神経薬(例えばアミトリプチリン)や特殊なスプレー(例えばフェリウェイー)や比較的安全な沈静剤、麻酔剤の出現によって、また猫がくつろげる環境を作るための、環境(猫は本来三次元の動物です、2段式の架台等)を作り出すことにより、より安全性が増していますが、それでもかなり問題はあります。動物病院では、凶暴で触れない猫には、飼い主の方と相談の上、まず沈静剤等の処置(人間と動物の安全のために)を行います。できれば動物病院に来る前に薬剤を飲んで来院してもらいます。

あるばあいには麻酔も必要になるかもしれません。これらはいろいろな検査、治療、処置を行うためです。しかしこれらは、凶暴な猫をなんとかして押さえつけて検査、治療を行う危険とどちらが、動物のため(その動物を押さえる人間の安全のための問題もありますが)になるかを天秤にかけての話です。ですから普段から、あなたの猫は多くの人々と馴れ親しむことが重要です。スキンシップできるようにしておくことが重要です。凶暴な猫は結局はかなり医療面で、制限を受けた診断、治療となることが多く医学の恩恵が制限されます。

以上にように最近の獣医学の進歩は目を見張るものがあります。特にそのなかでも、特に強調しておきたいのは、「鎮痛剤」についてです。動物の病気においても、この痛みの問題は、たいへん重要な問題なのですが、今までは比較的軽視されていました。その理由に一つにそれらを使用すると、副作用の問題がありました。しかし最近はより副作用の少ない製剤がありますので、以前より安全に使用できます。

例えば手術後にしても、鎮痛剤を使用すれば、より合併症が少なくなります。昔は猫は、痛みに強いから?がまんさせる、なんて暴論がありましたが、現在は、猫も痛みはすべての病気がより悪化する原因であって、できるだけ取り去るよう、努力するのが、獣医師に課された課題であるわけです。

ですから何かの理由で、まんぞくに動物の治療ができない場合には、その担当の獣医師に、このことだけは告げましょう、「最低限、痛みだけは押さえてください」と言うと良いでしょう。もし次の治療時にその病院に続けて治療しない場合には、その鎮痛剤の使用した時間を覚え、そしてできればその鎮痛剤の名前と投与量を聞いておきましょう。医療に遠慮は禁物です。この理由は、次に鎮痛剤を打つタイミングと副腎皮質ホルモン(ある種の鎮痛剤例えば非ステロイド系抗炎症剤とは同時に使用しない方がよいから)であるステロイド(猫の臨床にはよく使用される)を使用する際の目安を決めるためです。長命より長寿を目指してよりよい環境作りをする方がよいと思われるからです。

参考:http://www.pet-hospital.org/cat-hospital.htm

猫の専門医療のその内容

猫は小さい犬ではありません。猫には猫独自な科学的な診察が必要です。 以下が猫専門医療で通常に行われる診察の手順と検査などの項目ですが ★は特に必要によって行われる検査項目です。 できるだけ詳細な病歴の聴取  食事の内容についての記載    飼い主の前で行う頭から尾までの身体検査 体重、体温、触診、聴診 一般的な血液検査、完全血球計算 選んだ項目による生化学検査 尿検査(比重、尿蛋白クレアチニン比、等)及び尿分析(尿の沈査) 口腔内検査と歯周病等の歯石・歯垢の検査 糞便検査(寄生虫、ノミ、ダニ等の検査) ウイルス検査(FeLV, FIV, FIP) X線検査(胸部及び腹部) 心電図検査(刺激伝導系や不整脈の評価のため) 腹部超音波検査(高齢猫の病気は80%が腹部に原因があります) ★ 神経検査(脳神経と脊椎反射と姿勢反応) ★ 血圧(非観血的測定、ドプラー法又はオシロメトリック法) ★ 眼底検査と必要によりシルマーティアテスト ★ 心エコー検査多くが心筋症の検出のため) ★ 甲状腺機能検査(高齢猫) ★ 胆汁酸検査(食前及び食後) ★ 尿蛋白、クレアチニン比 ★ 酸素飽和濃度 ★ 酸塩基平衡 ★ 皮膚等の掻き取り検査及び細胞診 ★ 生検(皮膚等の一部を摘出)にての病理学的検査 ★ 感受性培養検査 ★ 気管・気管支洗浄 ★ 関節液、脳脊髄液の分析 ★ 骨髄穿刺術 ★ 血液凝固系検査 ★ 内視鏡検査 ★ CT(コンピューター断層撮影法) ★ MRI(磁気共鳴画像) 主に専門的に診察を行う、主な内科疾患は以下の通りです。
例えば糖尿病、慢性の腎不全、猫の三臓器症状(急性膵炎、胆管肝炎、炎症性腸疾患)、黄疸、下部尿路疾患、ウイルス疾患(FeLV,FIV.FIP)、猫のリンパ腫(全身、縦隔洞、腸管、腎臓、脊椎等)肥満細胞腫、全身性高血圧症、反応性口内炎、心筋症(肥大型、拘束型、右心室惹起性心筋症、拡張型等)大動脈血栓栓塞症、甲状腺機能亢進症、喘息、尿石症等また猫の医療の専門外科にて診察を行う、主な外科疾患は以下の通りです。例えば会陰尿道造瘻術、胃造瘻チューブ術、結腸部分摘出術、食道造瘻チュープ術、乳腺摘出術、胸腔ドレナージ、爪切除術、内視鏡による異物摘出術、腹腔鏡による肝臓、膵臓等の生検、腎摘出術、腎臓切開術、膀胱切開術、腸管切除術、骨折プレート術、眼球摘出術、横隔膜ヘルニア・前頭洞円鋸術、鼓室胞骨切術等
参考:http://www.pet-hospital.org/cat-hospital.htm

猫の糖尿病の専門外来
猫の糖尿病は特に特別な知識が必要とされる病気です。それらの要求される知識がないと、とてもコントロールがむずかしく、獣医師仲間でも、この病気に対するむずかしさが何時も話題となります。猫の診療にて、飼い主の方が獣医師に対して不信を抱く病気の、代表的な病気です。何が問題となると言うと、猫のストレス等の興奮の度合い(猫は犬と違い興奮で血糖値が高くなります)、インスリンの量の問題(多くは過多)、一時的な糖尿病がある(約30%?)、他の合併症(インスリンがあまり効かない)、血糖値曲線をする時期の問題(1.5−2時間毎に血糖値を測定する), インスリンの取り扱い(強く混合するとインスリンが壊れる)、インスリンの種類、打つ場所、時間、食事の量、内容と時間、インスリンの抗体産生、インスリンの保存法、インスリンの取り扱い、等いろいろと乗り越えなければならない問題が多くあるからです。

症例:一時性糖尿病の例
8歳のシャム猫の雄、肥満ぎみのジャムちゃんは、糖尿病と言うことで、2箇所の動物病院での入退院を何度か繰り返しいました。その理由は何度か低血糖症の状態に陥り、心配になった飼い主が、当院に来院しました。よくしらべてみると確かにフルクトサミン(2週間前後の期間の血糖値を示す)も高く、糖尿病の状態ではあるのですが、その程度は比較的軽いものでした。そこでまずは食事療法にて体重の減少を目指すこととしました。それと同時に、過去にインスリンにて数回にわたって、低血糖状態となっているとのことから、糖尿病の症状があまり出ていないことから、2種類の経口の血糖剤にてコントロールを始めました。特にジャムちゃんは入院すると、興奮のため、血糖値の極端な上昇がみられる猫でした。またジャムちゃんは尿路の感染症がありました。これも猫の糖尿病をコントロールしにくくなる要因として知られています。2ヶ月には体重が4.8kgから4.6kgと少しだけ減少しました。このころになると、体重の減少の効果と血糖降下薬の効果が出て来たようで、血糖は150〜250mg/dlで維持され血糖値は安定してきました。その後ジャムちゃんは半年後には、体重が4.4kgとなり、血糖降下薬も1種類で隔日投与となり8ヶ月には不要となりました。この例は猫の一時性糖尿病とか潜在性の糖尿病の分類できます。しかしその後の経過はやはり不定期に血糖が上昇する傾向にありました。またジャムちゃんはステロイドを使用すると、一時的に血糖が上昇する傾向がありました。もし使用する場合はきわめて慎重に少量投与するか、使用しないのが理想的なようです。今後の経過の観察が重要です。猫の糖尿病に肥満は大敵です。まずは体重のコントロールから始める必要があります。

症例:典型的な糖尿病性ケトアシドージス
6歳のノンちゃん、シャム猫、雌は、最近食欲が減少ぎみで、何となく元気がなく、吐くこともある、そして歩き方も少しよろよろする、とのことで、来院しました。尿検査にて、ケトン体が検出されました。これは糖尿病になかでも、急性と言われるタイプの糖尿病です。インスリンも早く効くタイプのレギュラーインスリンで輸液と同時に治療が開始されました。そして慎重に少しずつ血糖値を下げていきました。猫の糖尿病は血糖値が変動しやすく、低血糖症の症状もわかりにくいことがあるので、そのコントロールには専門的なより高度な知識が必要となります。歩き方の問題は、猫ではときどき認められるもので糖尿病性神経症と言われる状態です。治療開始後、食欲も出てきて少し元気になりました。真の血糖の状態を知るにはフルクトサミン(2週間前後の期間の血糖値を示す)の値が必要です。猫は特に初回の入院での血糖値のコントロールは困難です。始めは少し入院して、症状を少し安定させた後、退院してから1週間後ぐらいから、本格的に血糖のコントロールを始めました。そのために血糖値曲線を調べました。ノンちゃんは幸い合併症もなく、その症状も落ち着き、食餌療法も併用して、少し血糖値が高いながらも、落ち着いてきました。今では長時間インスリンでコントロールしています。
参考:猫の糖尿病 http://www.pet-hospital.org/cat-007.htm

猫の慢性腎不全の専門医療
猫の慢性腎炎を専門医療で調べるには、どんな検査をするか?
まずは病名をあきらかにすることです。慢性腎炎は病名ではありません。
現代の医療は病名によって治療をおこないます。
  猫の慢性の腎不全の主な原因
     慢性間質性腎炎、糸球体腎炎、腎盂腎炎、水腎症、腎梗塞、
     腎結石、腎腫瘍、腎膿瘍、多発性腎嚢胞、 アミロイドージス
  
      できるだけ詳細な病歴の聴取 
      食事の内容についての記載   
      飼い主の前で行う頭から尾までの身体検査
      体重、体温、触診、聴診
      一般的な血液検査、完全血球計算
      選んだ項目による生化学検査
      尿検査(比重、蛋白等)及び尿分析(尿の沈査)
      口腔内検査と歯周病等の歯石・歯垢の検査
      糞便検査(寄生虫、ノミ、ダニ等の検査)
      ウイルス検査(FeLV, FIV, FIP)
      X線検査(胸部及び腹部)
      心電図検査
      腹部超音波検査
      ★ 神経検査(脳神経と脊椎反射と姿勢反応)
      ★ 血圧(非観血的測定、ドプラー法又はオシロメトリック法)
      ★ 眼底検査と必要によりシルマーティアテスト
      ★ 心エコー検査
      ★ 甲状腺機能検査(高齢猫)
      ★ 胆汁酸検査(食前及び食後)
      ★ 尿蛋白、クレアチニン比
      ★ 酸素飽和濃度
      ★ 酸塩基平衡
      ★ 皮膚等の掻き取り検査及び細胞診
      ★ 生検(皮膚等の一部を摘出)にての病理学的検査
      ★ 感受性培養検査
      ★ 気管・気管支洗浄
      ★ 関節液、脳脊髄液の分析
      ★ 骨髄穿刺術
      ★ 血液凝固系検査
      ★ 内視鏡検査
      ★ CT(コンピューター断層撮影法)
      ★ MRI(磁気共鳴画像)
     参考:http://www.pet-hospital.org/forvets-026.htm

猫の慢性の腎不全すなわち慢性の進行性的な腎臓の病気( CPRD )は高齢の猫に最も普通の病気の1つである。この病気の始めの進行の要因は、尿細管間質の繊維化であると言われているが、まだ不明の部分が多い。この病気でよく言われることであるが、血液の尿素窒素と血清クレアチニンの上昇は、75%まで腎臓の機能が失われるまで起こらないことである。このことを飼い主に説明しないと、誤解されることがあるからである。また多尿/多渇の症状は、腎臓の機能の60%以上が失われないとこれも現れない。むずかしいのは猫の慢性の腎不全が自然に進行する割合は、影響を与えられた猫の間で違い予後の評価を難しくしている。また最近では猫の慢性の腎不全はいろいろな状況で過去の病気とも複雑に関係していると言われている。またその他の高齢の猫に起こりうる、高血圧症、糖尿病、甲状腺機能亢進症の合併症にも気をつけなければならない。そして感染症、梗塞、高血圧、尿石症、毒素(腎臓の坑原に対する免疫反応を含む?)にも気をつける必要がある。

またシャム猫とメインクーン、アビシニアン、またバーミーズとロシアンブルーは、他の猫の2倍以上の確率で、腎不全となることがあります。これらは家族性腎症(家系が腎臓の代謝障害を持つ猫)と言われ、生まれた時の腎臓は正常でも、加齢のために腎臓の構造と機能が徐々に悪化するものです。

猫の慢性腎不全は、猫が高齢になると最も発症しやすい病気として有名ですが、この病気の発症率の正式な統計は発表されていませんが、15歳以上の高齢の猫の3頭に1頭の猫は、この病気を発症すると言われています。だいたいの推計によると、以下の通りです(日本ベェツ・グループの大まかな集計)。

年齢 発症率 8歳前後 約8% 10歳前後 約10% 12歳前後 約24% 15歳前後 約30%
  猫の慢性腎不全の症状は?
・食欲不振(数ヶ月にもわたる?) ・多飲多尿(よく水をのみよく尿をする) ・非再生性貧血(腎臓のエリスロポエチンが低下するため) ・骨の脱灰(X線検査にて判定できる) ・腎臓の大きさが両方ともに正常か小さい ・消化器の出血 ・全身性高血圧 ・傷が治りにくい(皮膚の栄養の低下のため) ・嘔吐をする(尿毒症のため) ・被毛の劣化(栄養の低下のため) ・浮腫(水分を排泄できないため) ・よく眠るようになる(栄養の低下により疲れやすくなる) ・ふらふら歩く(多尿のため低カリウム血症となる) ・便が出にくくなる? もし尿毒症が存在すれば?       ・嘔吐       ・口内潰瘍       ・食欲不振       ・元気消失       ・嗜眠       ・沈鬱       ・下痢
ある報告によると、猫の慢性の腎不全の臨床症状は以下の通りであるとのことです。
・脱水 67% ・食欲不振  64% ・嗜眠/抑鬱 52% ・体重減少  47% ・多尿/多飲 32% ・嘔吐  30% ・腎腫大 25% ・萎縮腎 19% ・粘膜蒼白 7% ・口腔潰瘍形成 5% ・下痢 4% ・網膜剥離 4%
猫の慢性の腎不全の検査にて、どんな検査が最低限必要か?
 まずは腎臓の血液検査の、尿素窒素(BUN)やクレアチニンを調べてと言うことにはなるでしょうが、これらの検査は腎機能が75%以上障害されないと異常がでないことを自覚すべきです。ゆえにその他の検査と組み合わせて行うことが重要です。最近特に注目されているのが、血圧の測定です。●印は特に最重要項目です。

最低限の基礎データ
  ・病歴の聴取●   ・食事の内容●   ・体重の測定●   ・身体検査●   ・完全な血球計算(CBC)●   ・血清生化学検査   ・クレアチニン●   ・尿素窒素●   ・カルシュウム●   ・アルブミンと総蛋白濃度   ・グロブリン   ・血糖値   ・ナトリウム●   ・カリウム●   ・リン●   ・クロール●   ・重炭酸塩(叉は血中の総炭酸ガス)●   ・窒素血症とクレアチニン比   ・尿検査   ・尿比重●   ・尿沈査●   ・尿培養●   ・蛋白:クレアチニン比   ・眼底の検査●   ・血圧の測定   ・画像診断   ・X線検査●   ・腹部超音波
猫の腎臓の機能と血清クレアチニン値の関係は?  Dr、Cowgillの報告によると以下の関係が成り立つそうです。本来はクレアチニンには機能の判定はできないが、 その関係は以下の通りです。
クレアチニンの指数 2 50%の腎臓の機能がある。 クレアチニンの指数 4 25%の腎臓の機能がある。 クレアチニンの指数 8 12.5%の腎臓の機能がある。
また参考までに腎臓の機能と予後の判定の関係を調べると、以下のようです。 腎臓の機能が50%の場合は、予後良好(腎臓が1個のみと同じ) 腎臓の機能が25〜50%の場合は、予後は治療をすれば維持は可能。 腎臓の機能が75〜80%の場合は、予後警戒、生涯の治療が必要。
猫の慢性の腎不全にはその病気の程度の判定のため、予後のために、多くの検査が必要となるが、問題はいかに動物を治せるかわすべて、獣医師の診断と治療の能力によります。但し飼い主の方の予算の制限がある場合は別です。そんな場合は、その与えられた金額のうちで最高の効果を引き出すにはどうしたらよいか、を常に考える必要がある。最終的には腎臓の一部を採って調べる生検が必要となることもあります。

病歴の聴取(過去の病歴、手術歴、外傷歴、最後の検査歴 身体検査(注意深い腎臓の触診を含む) 体重の測定(過去の体重も含めて) 食事の内容の検討(過去と今後の食餌療法にため) 尿分析(尿比重を含む、合併症の特定) 尿培養(特に細菌尿と低比重尿の場合に尿路感染の除外) CBC(完全な血球計算) 血清生化学的検査(蛋白尿があれば蛋白:クレアチニン比) X線検査(腎の大きさ、骨の脱灰、結石の有無等) 腹部の超音波検査(腎の構造を調べる、合併症、結石の有無等) 血圧の測定(高血圧の程度、猫の腎不全にて60〜65%に高血圧となる) 酸塩基平衡の検査(血液ガスにて判定、代謝性アシドーシスの治療の有無) 眼底検査(高血圧のための網膜症の検出、その他の全身性疾患の有無) ウィルスの検査(FeLV、FIV、FIPの有無) 心電図の検査(心筋症の有無、電解質の障害の有無、全身への影響) 甲状腺機能亢進症の検査(T4の検査にての合併症の有無
飼い主が熱心であれば、飼い主ができる、慢性腎不全の看護を積極的に薦めるべきである。以下にその注意点を述べる。あくまでも猫の腎不全は心不全と同様に治る病気ではなく、進行をいかに遅くするか?と言う問題であることを理解してもらうことが重要である。

1)できるだけリラックスする環境をつくる。
2)新鮮な水を、いつでも切らさないようにする。
3)できるだけ多く水を飲ます機会を与える。
3)十分な、睡眠と休息の時間を作ること。
4)できるだけストレスのかからない環境をつくる。
5)食事はできるだけ、猫の慢性腎不全用の特別食を与えること。
6)市販の食事の場合は、高齢食を選ぶこと。
7)不必要に、多くのたんぱく質を与えないこと。
8)トイレは普段慣れた、使いやすいものを使用すること。
9)毎日できるだけ、ブラシングを行うこと。 

猫の慢性の腎不全の治療を行うにあたっての重要と思われる事項については以下通りであるが、予後に重要なのは、初回の治療(輸液―頚静脈叉は橈側皮静脈叉はサフェナ静脈等のカテーテルによる点滴等を始めとして)の2〜24時間後のBUNやクレアチニン等の値が治療前と、どう変化したか?による。すなわち水和した後にクレアチニンやリンがいまだ上昇していれば、予後は良くない。要するに2回目の再評価の値を初回の値と比べて、また治療後の腎臓の指数を正常と比べてみて見ると、予後を決める重要な意味となる。初回は入院させて徹底的に治療に専念することが重要である。症状が安定したら、できるだけ早く猫を退院(自宅の方がストレスがないから)させ、自宅でも治療(在宅療法を含む)や看護を継続することが重要である。ストレスのない、飼い主の自宅での積極的な治療、看護が生涯の予後重要となるからである。●印は特に重要項目です。

1) 水和状態を維持するため脱水を防ぐ。● 2) カリウムを維持して低カリウム血症を防ぐ。●(高カリウム血症にも注意) 3) カルシュウムとリンの恒常性を保つ。● 4) 非再生性貧血の発症を注意して評価する。● 5) 酸塩基平衡を維持するために血中の総炭酸ガスを測定する。● 6) 高血圧を調べるため、血圧を測定する。● 7) 代謝病性アシドーシスを改善する。● 8) 低カルシュウム血症があれば治療を試みる。(高カリウム血症にも注意) 9) 腎性二次性上皮小体機能亢進症が認められたら治療する。 10) 蛋白尿があれば蛋白:クレアチニン比を評価する。 11) 高リン血症の状態を把握し治療を試みる。● 12) 薬物による腎毒性の障害を常に考慮する。 13) 口内や胃の潰瘍の発症を抑える。 14) 消化管の出血の兆候を知る。 15) 特に細菌尿と低比重尿の場合には尿培養をする。● 16) 眼底を検査(得に高血圧やFeLV等の感染を疑う場合)する。● 17) 栄養状態を評価するため、体重の測定(毎週)を行う。● 18) 腹部超音波検査によって腎の構造を調べる。● 19) X線検査によって、腎の大きさ、結石、尿路閉塞を調べる。●
■猫の慢性の腎不全の治療法について
個々の患者の状況に適応した、定期健診が推奨されるが通常3ヶ月に1回は必要である。多くはこの定期健診ができずに予期せぬ事態に遭遇することがある。このことは、よく飼い主と話しておく必要がある。飼い主には診断が付いた後に、治療の方法として、いろいろな方法があることを、あらかじめ話しておくべきである。以下にあるように猫の腎不全の治療には、主なもので約30種類以上の治療法がある。どれだけ組み合わせて治療できるか等を相談する必要がある。そしてどんな治療法で治療するのを飼い主が望むかを相談しなければならない、あくまでも動物病院の料金は飼い主が決めることを忘れてはならない。● 印は特に重要項目です。

 1) 非ストレスと安静を保つ。●  2) 各時期に適応する食餌療法。●  3) 脱水の改善と予防のため輸液療法。●  4) 輸液すると低下するのでカリウムの補給療法。●  5) 食欲不振が続けばあらゆるタイプの経腸チューブ療法。●   6) 炎症による腎臓の障害を遅らせるためN−3系の脂肪酸療法。●  7) 酸塩基平衡の障害があれば療法。●  8) 貧血があればエリスロポエチン療法。●  9) 貧血が重度なら輸血療法。●  10) 高血圧があれば降圧剤療法。●  11) 高ガストリン血症のため潰瘍を疑えばH2ブロッカー療法。●  12) 利尿作用がなければドーパミン療法。  13) 低カルシュウム血症があればカルシトロール療法。   14) 輸液療法の後に浮腫の予防のため膠質液療法。  15) 高リン血症の場合にリン酸塩結合剤療法。  16) 特に食欲不振の場合水溶性を含むビタミン療法。  17) 利尿作用がなければ利尿剤療法。  18) 気分の改善のため精神安定剤療法。  19) 食欲促進のための抗セロトニン療法。  20) 細菌があれば抗生物質療法。  21) 尿毒症の改善のため腹膜灌流。  22) 尿毒症の改善のため腹膜透析。  23) 腎不全を無くするための生体腎移植。  24) 片側性の場合は腎臓摘出術。  25) 毒素を吸着させるため経口吸着剤療法。  26) 免疫介在性の場合にステロイド療法。  27) 免疫介在性の場合に免疫抑制剤療法。  28) 気分の改善のためアミトリプチリン療法。  29) 糸球体腎炎時の蛋白尿減少のためジピリタモール療法。  30) 初期の腎不全に解毒と血管拡張のため?コンドロイチン療法。  31) 食欲増進、気分改善のため?蛋白同化ホルモン療法。
症例:猫の慢性腎炎(猫の進行性腎疾患)
14歳の雄(未去勢)の猫で、名前はモコちゃん、他の病院にて猫の慢性腎炎と言われ治療中、最近食欲がなく、あまり食べず、体重も減少してきたとのことで来院する。どんな慢性腎炎(これは病名でない)と聞くと調べてない、わからない(聞いていない)とのこと。ただ腎臓が悪いと言うことで、治療していたとのこと。さっそく、超音波で調べると、尿管に結石が詰まった原因の片側性の重度の水腎症であった。これは内科での治療対象ではなく、外科手術で治すべき症例であった。さっそく、その水腎症の腎臓を摘出したこところ、腎機能は正常の上限となり、食欲と元気が回復した。しかし腎臓が1個なので今後も、腎臓の監視は必要となる。その後モコちゃんは生涯腎臓の薬を飲みながら、最終的には、飼い主が在宅療法(飼い主自身が、モコちゃんに皮下輸液を行う)を行い16歳4ヶ月まで生存しました。がんばったね!モコちゃん、安らかにお眠りください。

猫の慢性腎炎(猫の進行性腎疾患)、猫の貧血、猫の腹水、猫の心不全等は、診断名ではありません。病気の反応を示した症状です。診断が付かないと、治療はその原因に迫れず、対症療法(支持療法)となります。例えば俗に猫の慢性腎炎(慢性的に腎臓が悪いと言うだけ)と言われる状態の主な病名には以下があります。

猫の間質性腎炎・・・・・・・・両方の腎臓が小さくなるもので、瘢痕性腎炎とも呼ばれます。これは治療は内科療法で一般的な治療となりますが、症例によっては腎臓の移植が適応となることもありますが、いろいろと問題もあります。

猫の腎盂腎炎・・・・・・・・・・腎盂に細菌が集まる。治療は輸液と共に抗生物質が必要です。 

猫の糸球体腎炎・・・・・・・俗にネフローゼ症候群とも呼ばれ、治療にはステロイド等を使用。

猫の水腎症・・・・・・・・・・・通常は片方だけ多く大きくなります。治療は外科手術です。最終的には大型腎/小型腎症候群と呼ばれる状態になります。                       

猫の多発性腎嚢胞・・・・・腎臓にいくつもの嚢胞ができます。ペルシャ猫に多発します。これも最終的には大型腎/小型腎症候群と呼ばれる状態になります。                  

猫のアミロイドージス・・・・アビシニアンに素因を持ち、腎臓にアミロイド(腎類澱粉症)が沈着します。 

猫の腎リンパ腫・・・・・・・これは猫の代表的な腫瘍です。多くは両測性ですが、片側性の場合は摘出します。抗癌治療が通常選ばれます。

それゆえに猫を専門的に診察するには、高齢猫に多い、慢性腎不全(進行性腎疾患)の、その病気の原因を分類できることが、理想です。それを見つけることが出来れば、本来の原因となっている病気を見つけるこができるからです。原因がわかれば、それに対する治療ができることがあるからです。原因がわからない場合は、通常の慢性腎不全としての治療となります。その原因を見つけるには、腹部の超音波、血清生化学的検査、尿分析、腹部X線検査、血圧検査等が中心となります。

猫の黄疸の専門医療
 猫の黄疸を専門医療で調べるには、どんな検査をするか?
      できるだけ詳細な病歴の聴取 
      食事の内容についての記載   
         飼い主の前で行う頭から尾までの身体検査
         体重、体温、触診、聴診
         一般的な血液検査、完全血球計算
         選んだ項目による生化学検査
         尿検査(比重、蛋白等)及び尿分析(尿の沈査)
         口腔内検査と歯周病等の歯石・歯垢の検査
         糞便検査(寄生虫、ノミ、ダニ等の検査)
         ウイルス検査(FeLV, FIV, FIP)
         X線検査(胸部及び腹部)
         心電図検査
         腹部超音波検査
         ★ 神経検査(脳神経と脊椎反射と姿勢反応)
         ★ 血圧(非観血的測定、ドプラー法又はオシロメトリック法)
         ★ 眼底検査と必要によりシルマーティアテスト
         ★ 心エコー検査
         ★ 甲状腺機能検査(高齢猫)
         ★ 胆汁酸検査(食前及び食後)
         ★ 尿蛋白、クレアチニン比
         ★ 酸素飽和濃度
         ★ 酸塩基平衡
         ★ 皮膚等の掻き取り検査及び細胞診
         ★ 生検(皮膚等の一部を摘出)にての病理学的検査
         ★ 感受性培養検査
         ★ 気管・気管支洗浄
         ★ 関節液、脳脊髄液の分析
         ★ 骨髄穿刺術
         ★ 血液凝固系検査
         ★ 内視鏡検査
         ★ CT(コンピューター断層撮影法)
         ★ MRI(磁気共鳴画像)

症例:脂肪肝ぎみの猫に対するアプローチ、長期間の食欲不振の猫のチューブ栄養
3歳の避妊済の雌の日本猫のロコちゃんは、いつも体重がオーバーぎみで、以前は5.5Kgもありました。しかし3ヶ月ぐらい前から、だんだん食欲不振となり、2箇所の動物病院へ通院し、いろいろな薬もためしてきまたとのことですが、効果なく、現在では4.2Kgまで減少してきたとのことです。しかし腹部の脂肪はまだたっぷりですが、背中の部分は痩せて骨が目立つようになってきました。このような猫は米国では脂肪肝(肝リピドージス)が多いのですが、我国やオーストラリアでは、比較的まれな病気です。肝臓の針の生検(参考程度ですが)では、典型的な脂肪肝とは診断できませんでしたが、いくつかの空胞細胞が認められました。我国ではこの典型的でないタイプが多いようです。猫の治療の原則は飢えさてはいけないです。このタイプの猫は俗に「食べることを忘れた猫?」として知られています。

治療の中心はチューブ栄養です。これは短期間には鼻からチューブを固定して入れたりしますが、長く食欲不振が予想される場合は、直接胃に対して特殊なチューブを入れ固定します。その際には麻酔が必要となります。猫は犬と違い飢えさせてはいけないのです。ですから肥満の猫に対して絶食はできません。肝臓が異化作用して、脂肪肝になる可能性があるからです。それゆえに、猫を専門的に診察するには、長期間食欲不振の猫に対するアプローチである、チューブ栄養の外科的な処置ができる必要があります。このような処置を施すことによって、従来は、口からチョロチョロと食事を投与するだけでは、助からなかった症例も、より多くの栄養が摂取できて、助かる比率が従来の方法に比べて、上昇します。

猫の消化器病の専門医療
   多くの嘔吐や下痢は治療すると比較的すぐ反応しますが、(95%以上場合)1部の例
(約5%の症例)では嘔吐や下痢が治らない、またすぐに起こる場合があります。
そんな場合は、まずは猫の炎症性腸疾患を疑いますが、その前にサルモネラ、クリプトスポリジウム、ジアルジア、クロストリジウム・パーフリンゲン、細菌の過剰繁殖(抗生物質反応性腸症)等一通りの検査をしてその後は、こんな場合の最重要な検査である、内視鏡(胃カメラ)検査を行います。内視鏡検査で重要なのは、生検(胃や十二指腸の一部を採取して、それを病理学的に調べること)を行うことです。また1部の症例では、内視鏡検査と同時に、開腹手術あるは腹腔鏡にて腸管の全層の生検を御勧めする場合があります。

症例:猫の炎症性腸疾患
日本猫のタマちゃんは、8歳で2〜3年前からたまに吐くことがあり、ここ3ヶ月前からは毎日のように吐くようになり、いろいろと動物病院へ行くがよくならず、体重が4.5kgから3kgとなり痩せたとのこと。猫は毛を飲むからしょうかないと言われたが、このままでは、あまりにしのびないとのことで、来院する。まずは猫の炎症性腸疾患を疑い、サルモネラ、クリプトスポリジウム、ジアルジア、クロストリジウム・パーフリンゲン、細菌の過剰繁殖(抗生物質反応性腸症)等一通りの検査後は、こんな場合の最重要な検査である、内視鏡(胃カメラ)検査を行った。過去も内視鏡の検査を行ったとのことであるが、ただ単に胃の中を見ただけで、異常な所見はなかったと言う。内視鏡検査で重要なのは、生検(胃や十二指腸の一部を採取して、それを病理学的に調べること)を行うことです。その結果タマちゃんは、猫の炎症性腸疾患で最も多い、リンパ球性プラズマ性腸炎との病理検査を得た。またタマちゃんは、腹部の超音波で、胆管炎/肝炎胆管肝炎を疑う所見もあり、その続発症として発症したようである。この病気は、リンパ腫の場合も考えられるため、治療は比較的むずかしいものである。その後タマちゃんは、なんとか食事療法を併用しながらも嘔吐をコントロールしながら、その後半年はがんばったが、力尽きました。合掌。これらの病気は、猫の炎症性腸疾患と呼ばれ、多くはリンパ球性プラズマ細胞性腸炎です。まれに好酸球性や好中球性胃腸炎の場合もあります。 それゆえに猫を専門的に診察するには、猫の内視鏡検査が重要です。その操作性に慣れていることと、生検(胃及び十二腸の一部を採取する)ができること、またその動物病院が専用の動物の病理検査所と契約していることが要求されます。
猫の心蔵病の専門医療
猫の心臓病を専門医療で調べるには、どんな検査をするか?
      できるだけ詳細な病歴の聴取 
      食事の内容についての記載   
         飼い主の前で行う頭から尾までの身体検査
         体重、体温、触診、聴診
         一般的な血液検査、完全血球計算
         選んだ項目による生化学検査
         尿検査(比重、蛋白等)及び尿分析(尿の沈査)
         口腔内検査と歯周病等の歯石・歯垢の検査
         糞便検査(寄生虫、ノミ、ダニ等の検査)
         ウイルス検査(FeLV, FIV, FIP)
         X線検査(胸部及び腹部)
         心電図検査
         腹部超音波検査
         ★神経検査(脳神経と脊椎反射と姿勢反応)
         ★血圧(非観血的測定、ドプラー法又はオシロメトリック法)
         ★眼底検査と必要によりシルマーティアテスト
         ★心エコー検査
         ★甲状腺機能検査(高齢猫)
         ★胆汁酸検査(食前及び食後)
         ★尿蛋白、クレアチニン比
         ★酸素飽和濃度
         ★酸塩基平衡
         ★皮膚等の掻き取り検査及び細胞診
         ★生検(皮膚等の一部を摘出)にての病理学的検査
         ★感受性培養検査
         ★気管・気管支洗浄
         ★関節液、脳脊髄液の分析
         ★骨髄穿刺術
         ★血液凝固系検査
         ★内視鏡検査
         ★CT(コンピューター断層撮影法)
         ★MRI(磁気共鳴画像)

   症例:猫の肥大性心筋症 
7歳の雄の、プーリーちゃんは急性の呼吸困難で、夜中の2時過ぎに当動物病院へ担ぎ込まれました。大分苦しそうで、もがいています。もう立つこともできません。調べると心臓に雑音があり、口の中は紫色(チアノーゼ)となり、後肢の肢の先のパッドの部分の色が変化しています。そのツメを切つてもほとんど出血しません。この症例は典型的な猫の心筋症のようです。ここ数年健康診断はしたことがないとのことでした。この病気は突然に起こることがあります。定期的な注意深い身体検査や胸部のX線検査、心エコーを専門的レベルで行うと、この病気があるかほとんどはわかります。しかし、ひとたびこのように腰が麻痺した状態になると治療はきわめてむずかしくなります。この原因は血液が血管で詰まることで起こります。ですから、なんとか詰まった血管の流れを良くしょうと治療をするのですが、その程度が重度であると、治療はきわめてむずかしくなります。幸いプーリーちゃんは比較的軽い症例だったのと早期に治療ができたことにより、救命することができました。その後は血液が詰まらないように、一生涯の投薬が必要となりますが再発することが多いようです。心臓の超音波検査では、プーリーちゃんの左心室の壁の厚さは、8mmもあり、猫の肥大性心筋症と診断されました。本来この病気は多くが症状が出ると救命するのはたいへんむずかしくなります。 それゆえに猫を専門的に診察するには、猫の循環器系のすなわち猫の心臓病の中で、最も多い猫の心筋症を診断できる技術をもつことが理想的です。そのためには、心エコー検査はなくてはならない技術となります。

猫の皮膚病の専門医療
 猫の皮膚病を専門医療で調べるには、どんな検査をするか?
      できるだけ詳細な病歴の聴取 
      食事の内容についての記載   
         飼い主の前で行う頭から尾までの身体検査
         体重、体温、触診、聴診
         一般的な血液検査、完全血球計算
         選んだ項目による生化学検査
         尿検査(比重、蛋白等)及び尿分析(尿の沈査)
         口腔内検査と歯周病等の歯石・歯垢の検査
         糞便検査(寄生虫、ノミ、ダニ等の検査)
         ウイルス検査(FeLV, FIV, FIP)
         X線検査(胸部及び腹部)
         心電図検査
         腹部超音波検査
         ★神経検査(脳神経と脊椎反射と姿勢反応)
         ★血圧(非観血的測定、ドプラー法又はオシロメトリック法)
         ★眼底検査と必要によりシルマーティアテスト
         ★心エコー検査
         ★甲状腺機能検査(高齢猫)
         ★胆汁酸検査(食前及び食後)
         ★尿蛋白、クレアチニン比
         ★酸素飽和濃度
         ★酸塩基平衡
         ★皮膚等の掻き取り検査及び細胞診
         ★生検(皮膚等の一部を摘出)にての病理学的検査
         ★感受性培養検査
         ★気管・気管支洗浄
         ★関節液、脳脊髄液の分析
         ★骨髄穿刺術
         ★血液凝固系検査
         ★内視鏡検査
         ★CT(コンピューター断層撮影法)
         ★MRI(磁気共鳴画像)

・外部寄生虫
  ・粟粒性皮膚炎
  ・好酸球性肉芽腫
  ・内分泌疾患
  ・真菌性疾患
  ・アレルギー性疾患
  ・細菌感染(下顎のアクネ・爪周囲炎・粟粒性皮膚炎)
 猫の腫瘍内科と外科の専門医療
  猫の黄疸を専門医療で調べるには、どんな検査をするか?
      できるだけ詳細な病歴の聴取 
      食事の内容についての記載   
         飼い主の前で行う頭から尾までの身体検査
         体重、体温、触診、聴診
         一般的な血液検査、完全血球計算
         選んだ項目による生化学検査
         尿検査(比重、蛋白等)及び尿分析(尿の沈査)
         口腔内検査と歯周病等の歯石・歯垢の検査
         糞便検査(寄生虫、ノミ、ダニ等の検査)
         ウイルス検査(FeLV, FIV, FIP)
         X線検査(胸部及び腹部)
         心電図検査
         腹部超音波検査
         ★神経検査(脳神経と脊椎反射と姿勢反応)
         ★血圧(非観血的測定、ドプラー法又はオシロメトリック法)
         ★眼底検査と必要によりシルマーティアテスト
         ★心エコー検査
         ★甲状腺機能検査(高齢猫)
         ★胆汁酸検査(食前及び食後)
         ★尿蛋白、クレアチニン比
         ★酸素飽和濃度
         ★酸塩基平衡
         ★皮膚等の掻き取り検査及び細胞診
         ★生検(皮膚等の一部を摘出)にての病理学的検査
         ★感受性培養検査
         ★気管・気管支洗浄
         ★関節液、脳脊髄液の分析
         ★骨髄穿刺術
         ★血液凝固系検査
         ★内視鏡検査
         ★CT(コンピューター断層撮影法)
         ★MRI(磁気共鳴画像)

   猫の7大腫瘍である以下の診断と治療を学びます。
     ・リンパ腫
     ・皮膚の腫瘍
     ・乳腺腫瘍
     ・肥満細胞腫
     ・骨髄形成不全
     ・骨腫瘍
     ・口腔内腫瘍

 腹腔鏡の専門医療(要予約) “傷の小さな動物病院”
  肝臓生検、膵臓生検