フレンチ・ブルドッグ
好発疾病
頭部の病気
| 水頭症 | 
|---|
| 先天的な場合と後天的な場合があります。頭に水が溜まってしまい、運動失調等が現れ、これがひどくなるとてんかん様発作などの様々な症状がでます。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 水頭症 | ○ | ○ | ○ | 
骨・筋肉の病気
| 膝蓋骨の脱臼 | 
|---|
| 膝のお皿に相当する骨が内側に滑り落ちる状態になり、ひどくなると慢性的に痛み、跛行を呈します。 | 
| 椎間板変性 | 
| 腰の神経の圧迫により、運動障害が生じます。 | 
| 変形性脊椎症 | 
| 老犬に多く認められます。椎間板の老化に伴う変性により、重症になると腰が不安定になり、歩きにくくなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 膝蓋骨の脱臼 | ○ | ○ | ○ | |||
| 椎間板変性 | ||||||
| 変形性脊椎症 | ○ | ○ | 
呼吸器の病気
| 気管虚脱 | 
|---|
| 気管がつぶれた状態になり、呼吸困難を起こす病気です。 | 
| 鼻腔狭窄 | 
| 鼻の孔が先天的に狭いため、少し興奮すると呼吸困難が起こります。 | 
| 軟口蓋伸長症 | 
| 喉のひだが伸びてきて、だんだん「いびき」がひどくなってきます。重症となると、呼吸するたびに「ぜいぜい」するようになり、呼吸困難となります。 | 
| 喉頭麻痺 | 
| 上部気道の閉塞が起こり、呼吸が障害されます。才頃によく起こります。 | 
| 気管支形成不全 | 
| 先天的に気管支の発達が悪く、咳をしたりなどの症状が続くのが特徴です。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 気管虚脱 | ○ | ○ | ||||
| 鼻腔狭窄 | ○ | |||||
| 軟口蓋伸長症 | ○ | ○ | ||||
| 喉頭麻痺 | ||||||
| 気管支形成不全 | ○ | ○ | ||||
| 咽頭麻痺 | ○ | ○ | ○ | ○ | 
眼の病気
| 角膜潰瘍 | 
|---|
| 眼が突出しているために傷がつきやすく、涙が出たり、眼が白く濁ったりします。 | 
| 慢性角膜炎 | 
| 角膜(眼の表面)が慢性的に刺激を受けて、炎症を起こします。痛くて瞬きをします。まずその原因を探すのが重要です。 | 
| 表在性角膜炎 | 
| 角膜が炎症をおこし、混濁したり、疼痛が起こり、眼をつむり、何回もまばたきしたりします。 | 
| 老齢性白内障 | 
| 加齢によって、水晶体が濁ってきます。眼がだんだん見えなくなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 角膜潰瘍 | ○ | |||||
| 慢性角膜炎 | ○ | ○ | ○ | |||
| 表在性角膜炎 | ||||||
| 老齢性白内障 | ○ | |||||
| 網膜形成不全 | ○ | |||||
| 進行性網膜萎縮症 | ○ | 
歯の病気
| 歯石・歯垢の蓄積 | 
|---|
| 歯が茶色く変色し、ひどくなると悪臭を生じます。そのころには細菌感染を起こし、その毒物を飲み込むことにより、全身に悪影響を与えます。 | 
| 乳歯遺残 | 
| 乳歯と永久歯が入れ代わるときに乳歯が残ってしまい、歯並びが悪くなることがあります。歯石や歯肉炎の原因になるので、早めに治療する必要があります。 | 
| 不正咬合 | 
| これは噛み合わせの問題で、アンダーショットやオバーショットなどと呼ばれるもので、ほとんどは先天的な問題です。これらの問題を持つ場合には繁殖には適しません。 | 
| 歯肉炎 | 
| これは歯石、歯垢の蓄積が原因で、歯と歯肉の間に炎症が起こり、赤くなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 歯石・歯垢の蓄積 | ○ | |||||
| 乳歯遺残 | ○ | |||||
| 不正咬合 | ○ | ○ | ||||
| 歯肉炎 | 
血液の病気
| 血友病B | 
|---|
| 第Ⅸ因子の欠乏(クリスマス病)が原因で、血液を凝固させる因子が先天的に不足するため、外傷等による出血が止まりにくくなる病気です。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 血友病B | ○ | ○ | ○ | 
皮膚の病気
| アレルギー性皮膚炎 | 
|---|
| ノミ、アトピー、食餌や接触が原因で起こるアレルギーで、その原因によって治療は異なりますが、さまざまの程度で激しく痒がります。 | 
| アトピー性皮膚炎 | 
| 主に塵埃(家のダニ等)を吸引することが原因で起こり、通常1~3才までに発生し、遅くても6才までに発症します。季節性があり、激しく痒がります。性差はありません。 | 
| 食餌アレルギー | 
| 食事が原因で起こるアレルギー性皮膚炎で、主に顔面が腫れることが多く、季節性はありません。アレルギーのない食事にすると治りますが、なかなかむずかしい病気です。 | 
| 皮膚糸状菌症 | 
| カビ、真菌による感染症で、かなか治療がやっかいな病気です。 | 
| マラセチア感染症 | 
| カビの一種の皮膚病で、これもなかなか治療がやっかいな病気です。 | 
| 湿性皮膚炎 | 
| アレルギー体質だと罹患しやすい皮膚病です。円~卵円形の脱毛と発垢を示します。激しく痒がります。 | 
| 甲状腺機能低下症 | 
| 中年齢以上で性別に関係なく発生しますが、この犬種では特に多いと言われています。皮膚病が治りにくくなり、被毛に光沢がなくなり脱毛しやすくなります。 | 
| 毛包虫症 | 
| 幼犬に多発する寄生虫による皮膚炎で、頭部から発生し次第に全身に広がります。脱毛、皮膚の肥厚、乾燥がみられます。重症では全身膿皮症になり、治療が難しくなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アレルギー性皮膚炎 | ○ | ○ | ||||
| アトピー性皮膚炎 | ||||||
| 食餌アレルギー | ○ | |||||
| 皮膚糸状菌症 | ||||||
| マラセチア感染症 | ||||||
| 湿性皮膚炎 | ||||||
| 甲状腺機能低下症 | ○ | |||||
| 毛包虫症 | ○ | ○ | ○ | 
泌尿器の病気
| 尿石症 | 
|---|
| 血尿、尿が出にくい、嘔吐、疼痛などの症状が現れ、ひどくなると尿閉をおこし、尿毒症になります。 | 
| 膀胱結石 | 
| 膀胱に結石ができることがあり、数個の場合と大きな一つの場合があります。 | 
| 腎臓結石 | 
| 腎臓に結石ができることがあり、通常小さい数個の結石があります。 | 
| 6ヶ月 | 3ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 尿石症 | 〇 | |||||
| 膀胱結石 | 〇 | |||||
| 腎臓結石 | 〇 | 
心臓・循環器の病気
| 肥大性心筋症 | 
|---|
| 原因不明の心筋症で、大型犬に多い心疾患です。運動不耐性、呼吸困難、失神などの心不全の症状が現れます。心臓の筋肉が肥大して、心臓が大きくなり、収縮も激しくなります。突然死亡してこの病気だとわかることがあります。 | 
| 拡張性心筋症 | 
| 心臓の内部が拡張して、心臓が大きくなります。心臓の収縮が少ししか起こりません。多くは大型犬にみられます。 | 
| 肺動脈狭窄症 | 
| 先天的な心奇形で、肺動脈の弁の部分が狭窄を起こし、血のめぐりが悪くなります。咳をしたり、動くと呼吸が早くなったりします。 | 
| 僧帽弁閉鎖不全 | 
| 老齢になると起こりやすい心臓の僧帽弁の障害で、咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。 | 
| 三尖弁閉鎖不全 | 
| 老齢になると起こりやすい心臓の三尖弁の障害で、僧帽弁閉鎖不全とほとんど同時に起こる傾向があります。咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 肥大性心筋症 | ||||||
| 拡張性心筋症 | ||||||
| 肺動脈狭窄症 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
| 僧帽弁閉鎖不全 | 〇 | |||||
| 三尖弁閉鎖不全 | 〇 | |||||
| 脚ブロック | 〇 | 
神経系の病気
| 難聴 | 
|---|
| 先天的な場合は治療法はありません。いろいろな犬種でみられますが、特に白い犬に多いようです。後天的の場合は、原因によって治療法は異なります。 | 
| 半椎体症 | 
| 先天的な胸部椎体の奇形(短くなる)で、脊柱の変形を起こします。神経の圧迫が起こると、運動失調、麻痺、排尿・排便困難、痛み等が現れることがあります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 難聴 | 〇 | 〇 | ||||
| 半椎体症 | 〇 | 
内分泌の病気
| 糖尿病 | 
|---|
| 遺伝的に糖尿病になりやすく、初期は水をよく飲み、頻尿が起こり、次第に削痩し、嘔吐し衰弱します。 | 
| クッシング症候群 | 
| 副腎皮質の機能亢進による内分泌疾患で、多飲、多尿、脱毛、腹部の膨大、皮膚の色素沈着などが起こります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 糖尿病 | 〇 | 〇 | ||||
| クッシング症候群 | 〇 | 〇 | 
腫瘍性の病気
| 腺癌 | 
|---|
| この犬種は腺癌の素因をもち、特に泌尿器系の腺癌が多いことで知られています。また、雌の場合は胸の腺癌が知られています。 | 
| 乳腺腫瘍 | 
| 雌では2.5才以下に避妊すれば、乳腺腫瘍の発生率が低くなることがわかっています。また、子宮蓄膿症などの病気も防ぐことができます。 | 
| 肥満細胞腫 | 
| あらゆる皮膚にできますが、特に体幹、会陰、四肢、頭、首にできやすく、治療は外科手術で大きく摘出するのが重要です。治療すべき腫瘍です。 | 
| 口腔内腫瘍 | 
| 悪性黒色腫、扁平上皮癌、腺維肉腫等がありますが、予後はさまざまです。 | 
| アポクリン腺の潰瘍 | 
| 背中や脇腹や四肢のアポクリン腺(汗腺)に潰瘍が認められることがあります。治療は難しい病気です。 | 
| 脳腫瘍 | 
| だんだんと経過が短くなったり、ひどくなると、痙攣・発作が起こります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 腺癌 | 〇 | 〇 | ||||
| 乳腺腫瘍 | 〇 | |||||
| 肥満細胞腫 | ||||||
| 口腔内腫瘍 | ||||||
| アポクリン腺の潰瘍 | ||||||
| 脳腫瘍 | ||||||
| 膀胱癌 | 〇 | 
その他の病気
| 口蓋裂 | 
|---|
| 口蓋が正中線で裂けている奇形です。鼻孔と口腔がつながるために、呼吸や吸引運動が障害されます。 | 
| 兎唇 | 
| 唇裂とも言いますが、通常は上口唇において、正中および外側の鼻の隆起と上顎の隆起の融合線における、外胚葉性の溝への中胚葉性組織の侵入に不全があったため生じる、先天性の顔面変形です。しばしば歯槽裂や口蓋裂を合併します。 | 
| 難産 | 
| 出産のときに難産になることがあります。陣痛が始まってもなかなか子供が生まれないようであれば、すぐに獣医師に連絡しましょう。 | 
| 腎不全 | 
| 長生きをすると、腎不全または癌で死亡する確率が高くなります。 | 
| 免疫機能低下症 | 
| 産まれつき免疫の機能が低下して、いろいろな病気に対する抵抗力がなくなり、皮膚病、細菌感染、ウイルス感染等に対して罹りやすくなったり、治りにくくなる状態を言います。 | 
| 指や尾の欠損や短縮 | 
| 産まれつき、これらの素因を持っている場合に起こる状態を言います。 | 
| 扁桃腺の肥大 | 
| 扁桃腺が腫れて、呼吸をしずらくさせます。呼吸回数と関係があります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 口蓋裂 | ○ | |||||
| 兎唇 | ○ | |||||
| 難産 | ○ | |||||
| 腎不全 | ○ | |||||
| 免疫機能低下症 | ○ | |||||
| 指や尾の欠損や短縮 | ○ | |||||
| 扁桃腺の肥大 | ○ | |||||
| 膀胱疾患 | ○ | |||||
| 腫瘍の発生 | ○ | 
