三鷹獣医科グループ

犬

動物別情報


フレンチ・ブルドッグ

好発疾病

頭部の病気

水頭症
先天的な場合と後天的な場合があります。頭に水が溜まってしまい、運動失調等が現れ、これがひどくなるとてんかん様発作などの様々な症状がでます。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
水頭症      

骨・筋肉の病気

膝蓋骨の脱臼
膝のお皿に相当する骨が内側に滑り落ちる状態になり、ひどくなると慢性的に痛み、跛行を呈します。
椎間板変性
腰の神経の圧迫により、運動障害が生じます。
変形性脊椎症
老犬に多く認められます。椎間板の老化に伴う変性により、重症になると腰が不安定になり、歩きにくくなります。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
膝蓋骨の脱臼      
椎間板変性            
変形性脊椎症        

呼吸器の病気

気管虚脱
気管がつぶれた状態になり、呼吸困難を起こす病気です。
鼻腔狭窄
鼻の孔が先天的に狭いため、少し興奮すると呼吸困難が起こります。
軟口蓋伸長症
喉のひだが伸びてきて、だんだん「いびき」がひどくなってきます。重症となると、呼吸するたびに「ぜいぜい」するようになり、呼吸困難となります。
喉頭麻痺
上部気道の閉塞が起こり、呼吸が障害されます。才頃によく起こります。
気管支形成不全
先天的に気管支の発達が悪く、咳をしたりなどの症状が続くのが特徴です。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
気管虚脱        
鼻腔狭窄          
軟口蓋伸長症        
喉頭麻痺            
気管支形成不全        
咽頭麻痺    

眼の病気

角膜潰瘍
眼が突出しているために傷がつきやすく、涙が出たり、眼が白く濁ったりします。
慢性角膜炎
角膜(眼の表面)が慢性的に刺激を受けて、炎症を起こします。痛くて瞬きをします。まずその原因を探すのが重要です。
表在性角膜炎
角膜が炎症をおこし、混濁したり、疼痛が起こり、眼をつむり、何回もまばたきしたりします。
老齢性白内障
加齢によって、水晶体が濁ってきます。眼がだんだん見えなくなります。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
角膜潰瘍          
慢性角膜炎      
表在性角膜炎            
老齢性白内障          
網膜形成不全          
進行性網膜萎縮症          

歯の病気

歯石・歯垢の蓄積
歯が茶色く変色し、ひどくなると悪臭を生じます。そのころには細菌感染を起こし、その毒物を飲み込むことにより、全身に悪影響を与えます。
乳歯遺残
乳歯と永久歯が入れ代わるときに乳歯が残ってしまい、歯並びが悪くなることがあります。歯石や歯肉炎の原因になるので、早めに治療する必要があります。
不正咬合
これは噛み合わせの問題で、アンダーショットやオバーショットなどと呼ばれるもので、ほとんどは先天的な問題です。これらの問題を持つ場合には繁殖には適しません。
歯肉炎
これは歯石、歯垢の蓄積が原因で、歯と歯肉の間に炎症が起こり、赤くなります。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
歯石・歯垢の蓄積          
乳歯遺残          
不正咬合        
歯肉炎            

血液の病気

血友病B
第Ⅸ因子の欠乏(クリスマス病)が原因で、血液を凝固させる因子が先天的に不足するため、外傷等による出血が止まりにくくなる病気です。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
血友病B      

皮膚の病気

アレルギー性皮膚炎
ノミ、アトピー、食餌や接触が原因で起こるアレルギーで、その原因によって治療は異なりますが、さまざまの程度で激しく痒がります。
アトピー性皮膚炎
主に塵埃(家のダニ等)を吸引することが原因で起こり、通常1~3才までに発生し、遅くても6才までに発症します。季節性があり、激しく痒がります。性差はありません。
食餌アレルギー
食事が原因で起こるアレルギー性皮膚炎で、主に顔面が腫れることが多く、季節性はありません。アレルギーのない食事にすると治りますが、なかなかむずかしい病気です。
皮膚糸状菌症
カビ、真菌による感染症で、かなか治療がやっかいな病気です。
マラセチア感染症
カビの一種の皮膚病で、これもなかなか治療がやっかいな病気です。
湿性皮膚炎
アレルギー体質だと罹患しやすい皮膚病です。円~卵円形の脱毛と発垢を示します。激しく痒がります。
甲状腺機能低下症
中年齢以上で性別に関係なく発生しますが、この犬種では特に多いと言われています。皮膚病が治りにくくなり、被毛に光沢がなくなり脱毛しやすくなります。
毛包虫症
幼犬に多発する寄生虫による皮膚炎で、頭部から発生し次第に全身に広がります。脱毛、皮膚の肥厚、乾燥がみられます。重症では全身膿皮症になり、治療が難しくなります。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
アレルギー性皮膚炎        
アトピー性皮膚炎            
食餌アレルギー          
皮膚糸状菌症            
マラセチア感染症            
湿性皮膚炎            
甲状腺機能低下症          
毛包虫症      

泌尿器の病気

尿石症
血尿、尿が出にくい、嘔吐、疼痛などの症状が現れ、ひどくなると尿閉をおこし、尿毒症になります。
膀胱結石
膀胱に結石ができることがあり、数個の場合と大きな一つの場合があります。
腎臓結石
腎臓に結石ができることがあり、通常小さい数個の結石があります。
■ 年齢別分類
  6ヶ月 3ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
尿石症          
膀胱結石          
腎臓結石          

心臓・循環器の病気

肥大性心筋症
原因不明の心筋症で、大型犬に多い心疾患です。運動不耐性、呼吸困難、失神などの心不全の症状が現れます。心臓の筋肉が肥大して、心臓が大きくなり、収縮も激しくなります。突然死亡してこの病気だとわかることがあります。
拡張性心筋症
心臓の内部が拡張して、心臓が大きくなります。心臓の収縮が少ししか起こりません。多くは大型犬にみられます。
肺動脈狭窄症
先天的な心奇形で、肺動脈の弁の部分が狭窄を起こし、血のめぐりが悪くなります。咳をしたり、動くと呼吸が早くなったりします。
僧帽弁閉鎖不全
老齢になると起こりやすい心臓の僧帽弁の障害で、咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。
三尖弁閉鎖不全
老齢になると起こりやすい心臓の三尖弁の障害で、僧帽弁閉鎖不全とほとんど同時に起こる傾向があります。咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
肥大性心筋症            
拡張性心筋症            
肺動脈狭窄症    
僧帽弁閉鎖不全          
三尖弁閉鎖不全          
脚ブロック          

神経系の病気

難聴
先天的な場合は治療法はありません。いろいろな犬種でみられますが、特に白い犬に多いようです。後天的の場合は、原因によって治療法は異なります。
半椎体症
先天的な胸部椎体の奇形(短くなる)で、脊柱の変形を起こします。神経の圧迫が起こると、運動失調、麻痺、排尿・排便困難、痛み等が現れることがあります。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
難聴        
半椎体症          

内分泌の病気

糖尿病
遺伝的に糖尿病になりやすく、初期は水をよく飲み、頻尿が起こり、次第に削痩し、嘔吐し衰弱します。
クッシング症候群
副腎皮質の機能亢進による内分泌疾患で、多飲、多尿、脱毛、腹部の膨大、皮膚の色素沈着などが起こります。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
糖尿病        
クッシング症候群        

腫瘍性の病気

腺癌
この犬種は腺癌の素因をもち、特に泌尿器系の腺癌が多いことで知られています。また、雌の場合は胸の腺癌が知られています。
乳腺腫瘍
雌では2.5才以下に避妊すれば、乳腺腫瘍の発生率が低くなることがわかっています。また、子宮蓄膿症などの病気も防ぐことができます。
肥満細胞腫
あらゆる皮膚にできますが、特に体幹、会陰、四肢、頭、首にできやすく、治療は外科手術で大きく摘出するのが重要です。治療すべき腫瘍です。
口腔内腫瘍
悪性黒色腫、扁平上皮癌、腺維肉腫等がありますが、予後はさまざまです。
アポクリン腺の潰瘍
背中や脇腹や四肢のアポクリン腺(汗腺)に潰瘍が認められることがあります。治療は難しい病気です。
脳腫瘍
だんだんと経過が短くなったり、ひどくなると、痙攣・発作が起こります。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
腺癌        
乳腺腫瘍          
肥満細胞腫            
口腔内腫瘍            
アポクリン腺の潰瘍            
脳腫瘍            
膀胱癌          

その他の病気

口蓋裂
口蓋が正中線で裂けている奇形です。鼻孔と口腔がつながるために、呼吸や吸引運動が障害されます。
兎唇
唇裂とも言いますが、通常は上口唇において、正中および外側の鼻の隆起と上顎の隆起の融合線における、外胚葉性の溝への中胚葉性組織の侵入に不全があったため生じる、先天性の顔面変形です。しばしば歯槽裂や口蓋裂を合併します。
難産
出産のときに難産になることがあります。陣痛が始まってもなかなか子供が生まれないようであれば、すぐに獣医師に連絡しましょう。
腎不全
長生きをすると、腎不全または癌で死亡する確率が高くなります。
免疫機能低下症
産まれつき免疫の機能が低下して、いろいろな病気に対する抵抗力がなくなり、皮膚病、細菌感染、ウイルス感染等に対して罹りやすくなったり、治りにくくなる状態を言います。
指や尾の欠損や短縮
産まれつき、これらの素因を持っている場合に起こる状態を言います。
扁桃腺の肥大
扁桃腺が腫れて、呼吸をしずらくさせます。呼吸回数と関係があります。
■ 年齢別分類
  3ヶ月 6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
口蓋裂          
兎唇          
難産          
腎不全          
免疫機能低下症          
指や尾の欠損や短縮          
扁桃腺の肥大          
膀胱疾患          
腫瘍の発生