狆
好発疾病
頭部の病気
| 環軸亜脱臼 | 
|---|
| 頚椎の第1と第2の関係が悪く、頭の位置をうまく保つことが出来ません。歯突起の骨折や欠損の場合も、同じ状態になります。首を無理に下げると危険です。 | 
| 水頭症 | 
| 先天的な場合と後天的な場合があります。頭に水が溜まってしまい、運動失調等が現れ、これがひどくなるとてんかん様発作などの様々な症状がでます。 | 
| 後頭骨形成不全 | 
| うまく歩けなくなり、運動障害も現れ、これがひどくなるとてんかん様発作などの様々な症状がでます。なかなか診断もやっかいな病気です。 | 
| 歯突起の欠損 | 
| 首の後方にある歯突起が、産まれつき欠損する病気で、ふらふら歩いたりするなどの運動障害が現れ、これがひどくなるとてんかん様発作などの様々な症状がでます。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 環軸亜脱臼 | ○ | |||||
| 水頭症 | ○ | ○ | ○ | |||
| 後頭骨形成不全 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 歯突起の欠損 | ||||||
| ワーブラー症候群(頚椎の変形・奇形) | ○ | ○ | 
骨・筋肉の病気
| 膝蓋骨の脱臼 | 
|---|
| 膝のお皿に相当する骨が内側に滑り落ちる状態になり、ひどくなると慢性的に痛み、跛行を呈します。 | 
| レッグ・ペルベス・パーセス病 | 
| 大腿骨の骨頭が壊死し、跛行を呈します。反対の後肢にも30%ぐらい発症します。治療は外科手術で骨頭を切除すれば治ります。 | 
| 椎間板ヘルニア | 
| 椎間板が変性し、腰の神経を圧迫するため、運動障害や後肢の麻痺や失禁などが生じます。症状がひどいと、俗に言う腰抜けの症状となります。 | 
| 椎間板変性 | 
| 腰の神経の圧迫により、運動障害が生じます。 | 
| 半椎体症 | 
| 先天的な胸部椎体の奇形(短くなる)で、脊柱の変形を起こします。神経の圧迫が起こると、運動失調、麻痺、排尿・排便困難、痛み等が現れることがあります。 | 
| 肩関節の脱臼 | 
| 何かのひょうしに肩関節がはずれ、脱臼します。習慣性になることもあります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 膝蓋骨の脱臼 | ○ | ○ | ○ | |||
| レッグ・ペルベス・パーセス病 | ○ | ○ | ||||
| 椎間板ヘルニア | ○ | |||||
| 椎間板変性 | ○ | ○ | ○ | |||
| 半椎体症 | ○ | |||||
| 肩関節脱臼 | ○ | |||||
| 変形性脊椎症 | ○ | ○ | 
呼吸器の病気
| 気管虚脱 | 
|---|
| 気管がつぶれた状態になり、呼吸困難を起こす病気です。 | 
| 鼻腔狭窄 | 
| 鼻の孔が先天的に狭いために、少し興奮すると呼吸困難が起こります。 | 
| 軟口蓋伸長症 | 
| 喉のひだが伸びてきて、だんだん「いびき」がひどくなってきます。重症になると、呼吸するたびに「ぜいぜい」するようになり、呼吸困難となります。 | 
| 扁桃腺の肥大 | 
| 扁桃腺が腫れて、呼吸をしずらくさせます。呼吸回数と関係があります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 気管虚脱 | ○ | ○ | ||||
| 鼻腔狭窄 | ○ | |||||
| 軟口蓋伸長症 | ○ | ○ | ||||
| 扁桃腺の肥大 | ○ | ○ | 
眼の病気
| 角膜潰瘍 | 
|---|
| 眼が突出しているために傷がつきやすく、涙が出たり、眼が白く濁ったりします。 | 
| 流涙症 | 
| 俗に言う「涙やけ」で涙管が閉鎖してしまうため、涙の管を通らずに、外に涙があふれ出します。産まれつき涙管がない場合、細い場合、ただ単に詰まった場合等があります。 | 
| 慢性角膜炎 | 
| 角膜(眼の表面)が慢性的に刺激を受けて、炎症を起こします。痛くて瞬きをします。 | 
| 表在性角膜炎 | 
| 角膜が炎症をおこし、混濁したり疼痛が起こったり、何回も瞬きしたりします。 | 
| 涙管異常症 | 
| 涙管が欠損していたり、位置が違っていたり、狭かったりする病気です。 | 
| パンヌス(慢性表在性角結膜炎) | 
| 外側下方の角膜輪部に色素沈着等が起こります。免疫介在性疾患で、通常両眼に起こります。病変には形質細胞を多く含みます。 | 
| 老齢性白内障 | 
| 加齢によって、水晶体が濁ってきます。眼がだんだん見えなくなります。 | 
| 水晶体脱臼 | 
| 原発性緑内症の原因として起こることが知られています。 | 
| 眼瞼外反症 | 
| 下のまぶたが外転するために結膜が露出します。このため、眼球に傷がつき、涙が出たり充血したり角膜炎が起きたりします。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 角膜潰瘍 | ||||||
| 流涙症 | ○ | ○ | ||||
| 慢性角膜炎 | ○ | ○ | ○ | |||
| 表在性角膜炎 | ||||||
| 涙管異常症 | ||||||
| パンヌス(慢性表在性角結膜炎) | ||||||
| 老齢性白内障 | 〇 | |||||
| 水晶体脱臼 | 〇 | |||||
| 眼瞼外反症 | ||||||
| 角膜潰瘍 | 〇 | |||||
| 緑内障 | 〇 | 
歯の病気
| 歯石・歯垢の蓄積 | 
|---|
| 歯が茶色く変色し、ひどくなると悪臭を生じます。そのころには細菌感染を起こし、その毒物を飲み込むことにより、全身に悪影響を与えます。 | 
| 乳歯遺残 | 
| 乳歯と永久歯が入れ代わるときに乳歯が残ってしまい、歯並びが悪くなることがあります。歯石や歯肉炎の原因になるので、早めに治療する必要があります。 | 
| 不正咬合 | 
| これは噛み合わせの問題で、アンダーショットやオバーショットなどと呼ばれるもので、ほとんどは先天的な問題です。これらの問題を持つ場合には繁殖には適しません。 | 
| 歯肉炎 | 
| これは歯石、歯垢の蓄積が原因で、歯と歯肉の間に炎症が起こり、赤くなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 歯石・歯垢の蓄積 | ○ | |||||
| 乳歯遺残 | ○ | ○ | ○ | |||
| 不正咬合 | ○ | ○ | ||||
| 歯肉炎 | 
血液の病気
| 血友病 | 
|---|
| 血液を凝固させる因子が先天的に不足するため、外傷による出血が止まりにくくなる病気です。 | 
| 自己免疫性溶血性貧血 | 
| 発熱を伴う溶血性貧血で、貧血や脾臓の拡大が認められます。雌が罹りやすく、血小板減少症(歯肉の点状出血)を伴うこともあります。 | 
| 血小板の機能異常 | 
| 血液を凝固させるための機能が低下して、出血すると血液が止りにくくなります。 | 
| 免疫介在性血小板減少症 | 
| 血小板が少なくなり、皮膚に点状の出血が起こります.軽い刺激でも出血するなどの異常が起こります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 血友病 | ○ | ○ | ○ | |||
| 自己免疫性溶血性貧血 | ○ | ○ | ||||
| 血小板の機能異常 | ||||||
| 免疫介在性血小板減少症 | ○ | |||||
| 血小板減少症 | ○ | ○ | 
皮膚の病気
| アレルギー性皮膚炎 | 
|---|
| ノミ、アトピー、食餌や接触が原因で起こるアレルギーで、その原因によって治療は異なりますが、さまざまの程度で激しく痒がります。 | 
| アトピー性皮膚炎 | 
| 主に塵埃(家のダニ等)を吸引することが原因で起こり、通常1~3才までに発生し、遅くても6才までに発症します。季節性があり、激しく痒がります。性差はありません。 | 
| 食餌アレルギー | 
| 食事が原因で起こるアレルギー性皮膚炎で、主に顔面が腫れることが多く、季節性はありません。アレルギーのない食事にすると治りますが、なかなかむずかしい病気です。 | 
| 皮膚糸状菌症 | 
| カビ、真菌による感染症でなかなか治療がやっかいな病気です。 | 
| 湿性皮膚炎 | 
| アレルギー体質だと罹患しやすい皮膚病です。円~卵円形の脱毛と発垢を示します。激しく痒がります。 | 
| 外耳炎 | 
| 耳が垂れているために、炎症が起こりやすく、激しく痒がったり、耳の中が赤くなったりします。いろいろな病気の症状として現れます。 | 
| 毛包虫症 | 
| 幼犬に多発する寄生虫による皮膚炎で、頭部から発生し次第に全身に広がります。脱毛、皮膚の肥厚、乾燥がみられます。重症では全身膿皮症になり、治療が難しくなります。 | 
| 円盤状紅斑性狼瘡 | 
| 鼻や口や目の周りに好発します。自己免疫性の皮膚病で、鼻部の色素沈着の低下、発赤、潰瘍などが起こります。 | 
| 類天疱瘡 | 
| 口腔や、皮膚(特に鼠径部と腋の下)に潰瘍を形成します。痛みを伴い、食欲不振、元気消失、体重の減少を呈します。自己免疫性の皮膚疾患です。 | 
| 真菌感染症 | 
| マラセチアと言う真菌に罹りやすい体質を持ちます。 | 
| 落葉状天疱瘡 | 
| 主に顔面が侵される自己免疫性の皮膚病で、発赤、潰瘍などが起こります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アレルギー性皮膚炎 | ○ | ○ | ||||
| アトピー性皮膚炎 | ○ | |||||
| 食餌アレルギー | ○ | |||||
| 皮膚糸状菌症 | ||||||
| 湿性皮膚炎 | ||||||
| 外耳炎 | ○ | |||||
| 毛包虫症 | ○ | ○ | ○ | |||
| 円盤状紅斑性狼瘡 | ||||||
| 類天疱瘡 | ||||||
| 真菌感染症 | ||||||
| 落葉状天疱瘡 | 
泌尿器の病気
| 尿石症 | 
|---|
| 血尿、尿が出にくい、嘔吐、疼痛などの症状が現れ、ひどくなると尿閉をおこし、尿毒症になります。 | 
| 膀胱結石 | 
| 膀胱に結石ができることがあり、数個の場合と大きな一つの場合があります。 | 
| 腎臓結石 | 
| 腎臓に結石ができることがあり、通常小さい数個の結石があります。 | 
| 腎皮質形成不全 | 
| 先天的に腎臓の皮質が形成不全になるために、1才以下で腎不全の症状が現れ、尿毒症になります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 尿石症 | 〇 | |||||
| 膀胱結石 | 〇 | |||||
| 腎臓結石 | 〇 | |||||
| 腎皮質形成不全 | 〇 | |||||
| 膀胱疾患 | 〇 | 
心臓・循環器の病気
| 僧帽弁閉鎖不全 | 
|---|
| 老齢になると起こりやすい心臓の僧帽弁の障害で、咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。 | 
| 三尖弁閉鎖不全 | 
| 老齢になると起こりやすい心臓の三尖弁の障害で、僧帽弁閉鎖不全とほとんど同時に起こる傾向があります。咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。 | 
| 気管支形成不全 | 
| 先天的に気管支の発達が悪く、咳などの症状が続くのが特徴です。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 僧帽弁閉鎖不全 | 〇 | 〇 | ||||
| 三尖弁閉鎖不全 | 〇 | 〇 | ||||
| 気管支形成不全 | 〇 | 〇 | 
神経系の病気
| 特発性てんかん | 
|---|
| 6~24か月齢で発症しやすく、急に発作を起こし、最初は短い時間で回復しますが、徐々に長い発作が頻繁に起こるようになります。 | 
| 部分的てんかん | 
| 何もないのに、何かを噛むような動作を続けて行います。 | 
| 先天性前庭疾患 | 
| 先天的な障害により、歩き方や姿勢に異常が生じます。首を傾けたままになる(斜頚)ことが特徴です。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 特発性てんかん | 〇 | 〇 | ||||
| 部分的てんかん | 〇 | 〇 | ||||
| 先天性前庭疾患 | 〇 | 
消化器の病気
| 出血性胃腸炎 | 
|---|
| 突然嘔吐し、ジャムのような血便の下痢が始まります。 | 
| 脂肪肝 | 
| 肝臓に脂肪が蓄積して、肝臓機能が悪くなる病気です。肥満での発生が多い。 | 
| 肝臓病 | 
| 慢性の肝臓病に発症することがあり、最終的に肝硬変に進む場合が多い。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 出血性胃腸炎 | 〇 | |||||
| 脂肪肝 | 〇 | |||||
| 肝臓病 | 〇 | 
腫瘍性の病気
| 乳腺腫瘍 | 
|---|
| 雌では才以下に避妊すれば、乳腺腫瘍の発生率が低くなることがわかっています。また、子宮蓄膿症などの病気も防ぐことができます。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 乳腺腫瘍 | 
その他の病気
| 停留睾丸 | 
|---|
| 片側、または両側の睾丸が生後1ヶ月以上たっても陰嚢の中に認められない疾患です。繁殖には適しません。 | 
| 単精巣症 | 
| 精巣が片側しかなく、もう一方はほとんどないか、欠損している状態です。 | 
| 難産 | 
| 出産のときに難産になることがあります。陣痛が始まってもなかなか子供が生まれないようであれば、すぐに獣医師に連絡しましょう。 | 
| 臍ヘルニア | 
| おへそが膨らみ、外から触ると内に入ります。多くは先天的です。 | 
| 鼠径ヘルニア | 
| 内股が膨らみ、外から触ると内に入ります。多くは先天的です。 | 
| 全身性紅斑性狼瘡 | 
| 原因不明の自己免疫性疾患の一つで、関節炎、腎炎、貧血、皮膚の潰瘍、心筋炎など様々な臓器に障害が起こります。雌に多い疾患です。 | 
| 腎不全 | 
| 長生きをすると、多くの犬は、関節炎に悩みながら、腎不全または、癌で死亡することが多いようです。 | 
| ・この犬種の特徴として、薬物に対する感受性が高いことと、精巣の下降が遅く、通常1ヶ月で認められる精巣が認められないことがあります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 停留睾丸 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| 単精巣症 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
| 難産 | ○ | |||||
| 臍ヘルニア | ○ | |||||
| 鼠径ヘルニア | ○ | ○ | ||||
| 全身性紅斑性狼瘡 | ○ | ○ | ○ | |||
| 腎不全 | ○ | |||||
| 指や尾の欠損や短縮 | ○ | |||||
| 腫瘍の発生 | ○ | |||||
| 糖尿病 | ○ | ○ | ||||
| 片側性白内障 | ○ | |||||
| 免疫機能低下症 | ○ | 
