ワイヤー・フォックス・テリア
好発疾病
骨・筋肉の病気
| レッグ・ペルベス・パーセス病 | 
|---|
| 大腿骨の骨頭が壊死し、跛行を呈します。反対の後肢にも30%ぐらい発症します。治療は外科手術で骨頭を切除すれば治ります。 | 
| 肩関節脱臼 | 
| 何かのはずみに肩関節がはずれ、脱臼をおこします。一度起こると、習慣性となることもあります。 | 
| 変形性脊椎症 | 
| 犬に多く認められます。椎間板の老化に伴う変性により、重症になると腰が不安定になり、歩きにくくなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| レッグ・ペルベス・パーセス病 | ○ | ○ | ||||
| 肩関節脱臼 | ||||||
| 変形性脊椎症 | ○ | ○ | 
眼の病気
| 睫毛重生 | 
|---|
| まつげが二列に生え、眼に入り、涙がでます。 | 
| 流涙症 | 
| 俗に言う「涙やけ」で涙管が閉鎖してしまうため、涙の管を通らずに、外に涙があふれ出します。産まれつき涙管がない場合、細い場合、ただ単に詰まった場合等があります。 | 
| 涙管異常症 | 
| 涙管が欠損していたり、位置が違っていたり、狭かったりする病気です。 | 
| 水晶体脱臼 | 
| 原発性緑内障の原因として起こることが知られています。 | 
| 原発性緑内障 | 
| 眼に雲がかかったように見え、疼痛(眼をつむります)が起こり、眼が大きくなって、視力に障害がおこります。できるだけ早い治療が必要となります。 | 
| 片側性白内障 | 
| 片方だけの白内障で、左側に起こることが多い。 | 
| 若齢性白内障 | 
| 白内障は、普通、老犬になると認められる老化現象ですが、この犬種では遺伝的に起こり、2才以下で白内障が発生することがあります。 | 
| 老齢性白内障 | 
| 加齢によって、水晶体が濁ってきます。眼がだんだん見えなくなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 睫毛重生 | ○ | ○ | ||||
| 流涙症 | ○ | ○ | ||||
| 涙管異常症 | ||||||
| 水晶体脱臼 | ○ | |||||
| 原発性緑内障 | ○ | |||||
| 片側性白内障 | ||||||
| 若齢性白内障 | ○ | ○ | ○ | |||
| 老齢性白内障 | ○ | 
歯の病気
この犬種は、先天的に歯の不足(欠損)がある系統が知られています。
| 歯石・歯垢の蓄積 | 
|---|
| 歯が茶色く変色し、ひどくなると悪臭を生じます。そのころには細菌感染を起こし、その毒物を飲み込むことにより、全身に悪影響を与えます。 | 
| 歯肉炎 | 
| これは歯石、歯垢の蓄積が原因で、歯と歯肉の間に炎症が起こり、赤くなります。 | 
| 乳歯遺残 | 
| 乳歯と永久歯が入れ代わるときに乳歯が残ってしまい、歯並びが悪くなることがあります。歯石や歯肉炎の原因になるので、早めに治療する必要があります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 歯石・歯垢の蓄積 | ○ | |||||
| 歯肉炎 | ||||||
| 乳歯遺残 | ○ | ○ | ○ | 
皮膚の病気
| アレルギー性皮膚炎 | 
|---|
| ノミ、アトピー、食餌や接触が原因で起こるアレルギーで、その原因によって治療は異なりますが、さまざまの程度で激しく痒がります。 | 
| アトピー性皮膚炎 | 
| 主に塵埃(家のダニ等)を吸引することが原因で起こり、通常1~3才までに発生し、遅くても6才までに発症します。季節性があり、激しく痒がります。性差はありません。 | 
| 食餌アレルギー | 
| 食事が原因で起こるアレルギー性皮膚炎で、主に顔面が腫れることが多く、季節性はありません。アレルギーのない食事にすると治りますが、なかなかむずかしい病気です。 | 
| 湿性皮膚炎 | 
| アレルギー体質だと罹患しやすい皮膚病です。円~卵円形の脱毛と発垢を示します。激しく痒がります。 | 
| 皮膚糸状菌症 | 
| カビ、真菌による感染症で、なかなか治療がやっかいな病気です。 | 
| マラセチア感染症 | 
| カビの一種の皮膚病で、これもなかなか治療がやっかいな病気です。 | 
| 毛包虫症 | 
| 幼犬に多発する寄生虫による皮膚炎で、頭部から発生し次第に全身に広がります。脱毛、皮膚の肥厚、乾燥がみられます。重症では全身膿皮症になり、治療が難しくなります。 | 
| 甲状腺機能低下症 | 
| 中年齢以上で性別に関係なく発生しますが、この犬種では特に多いと言われています。皮膚病が治りにくくなり、被毛に光沢がなくなり脱毛しやすくなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アレルギー性皮膚炎 | ○ | ○ | ||||
| アトピー性皮膚炎 | ○ | |||||
| 食餌アレルギー | ○ | |||||
| 湿性皮膚炎 | ||||||
| 皮膚糸状菌症 | ||||||
| マラセチア感染症 | ||||||
| 毛包虫症 | ○ | ○ | ○ | |||
| 甲状腺機能低下症 | ○ | |||||
| 肢端舐性皮膚炎 | ○ | 
泌尿器の病気
| 異所性尿管 | 
|---|
| この犬種は、特に有名です。主に雌に起こる先天的疾患で、成長につれ尿失禁をくり返します。ひどくなると腎臓障害が起こります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 異所性尿管 | ○ | ○ | ○ | 
心臓・循環器の病気
| 僧帽弁閉鎖不全 | 
|---|
| 老齢になると起こりやすい心臓の僧帽弁の障害で、咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。 | 
| 三尖弁閉鎖不全 | 
| 老齢になると起こりやすい心臓の三尖弁の障害で、僧帽弁閉鎖不全とほとんど同時に起こる傾向があります。咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。 | 
| 肺動脈狭窄症 | 
| 先天的な心奇形で、肺動脈の弁の部分が狭窄を起こし、血のめぐりが悪くなります。咳をしたり、動くと呼吸が早くなったりします。 | 
| 右大動脈弓遺残症 | 
| 先天的な心臓の奇形で、血管の走行が異常となり、食道を圧迫します。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 僧帽弁閉鎖不全 | ○ | ○ | ||||
| 三尖弁閉鎖不全 | ○ | ○ | ||||
| 肺動脈狭窄症 | ||||||
| 右大動脈弓遺残症 | ○ | ○ | ○ | ○ | 
神経系の病気
| 難聴 | 
|---|
| 先天的な場合は治療法はありません。いろいろな犬種でみられますが、特に白い犬に多いようです。後天的の場合は、原因によって治療法は異なります。 | 
| クラッペ病(脳脊髄の脱髄) | 
| 遺伝的に起こる脳の障害により、子犬の頃から興奮や痙攣や全身の麻痺などが起こります。脳脊髄の両側性脱髄の病気で、治療法がありません。 | 
| 特発性てんかん | 
| 6~24か月齢で発症しやすく、急に発作を起こし、最初は短い時間で回復しますが、徐々に長い発作が頻繁に起こるようになります。 | 
| 部分的てんかん | 
| 何もないのに、何かを噛むような動作を続けて行います。 | 
| 重症筋無力症 | 
| 先天的(生後6~9週齢で発症)と後天的(5才以下か7才以上)とがあり、運動後に悪化します。虚脱、振戦、巨大食道症等をと伴います。 | 
| 小脳変性性疾患 | 
| 小脳のプルキンエ細胞の変形性疾患です。数週~数ヶ月齢で発症し、症状は進行性となり、小脳疾患の症状すなわち測定過大、企図振戦、躯幹運動失調などがみられます。治療法はありません。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 難聴 | 〇 | 〇 | ||||
| クラッペ病(脳脊髄の脱髄) | 〇 | 〇 | ||||
| 特発性てんかん | 〇 | 〇 | ||||
| 部分的てんかん | 〇 | 〇 | ||||
| 重症筋無力症 | 〇 | |||||
| 小脳変性性疾患 | 〇 | 〇 | 
消化器の病気
| 食道痙攣 | 
|---|
| 食物を飲み込むことができなくなり、食後、食物を吐き出します。 | 
| 原発性巨大食道症 | 
| 産まれつき食道が大きくなっている病気で、嘔吐をよくします。食餌を誤嚥しやすく、肺炎に注意しなければなりません。治療はなかなか困難を極めます。 | 
| 結腸の病気 | 
| この犬種は、特に高齢になると、この種の病気が多くなる傾向があるようです。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 食道痙攣 | ||||||
| 原発性巨大食道症 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| 結腸の病気 | 
腫瘍性の病気
| 甲状腺腫 | 
|---|
| この犬種は、この病気の素因を持ちます。 | 
| 乳腺腫瘍 | 
| 雌では2.5才以下に避妊すれば、乳腺腫瘍の発生率が低くなることがわかっています。また、子宮蓄膿症などの病気も防ぐことができます。 | 
| 肥満細胞腫 | 
| あらゆる皮膚にできますが、特に体幹、会陰、四肢、頭、首にできやすく、治療は外科手術で大きく摘出するのが重要です。治療すべき腫瘍です。 | 
| 口腔内腫瘍 | 
| 悪性黒色腫、扁平上皮癌、腺維肉腫等がありますが、予後はさまざまです。 | 
| 皮下の腫瘍 | 
| 肥満細胞腫、皮膚血管腫、皮脂腺過形成等が認められます。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 甲状腺腫 | ||||||
| 乳腺腫瘍 | 〇 | |||||
| 肥満細胞腫 | ||||||
| 口腔内腫瘍 | ||||||
| 皮下の腫瘍 | 
その他の病気
| 臍ヘルニア | 
|---|
| おへそが膨らみ、外から触ると内に入ります。多くは先天的です。 | 
| 鼠径ヘルニア | 
| 内股が膨らみ、外から触ると内に入ります。多くは先天的です。 | 
| 腎不全 | 
| 長生きをすると、多くの犬は、関節炎に悩みながら、腎不全または癌で死亡することが多いようです。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 臍ヘルニア | 〇 | |||||
| 鼠径ヘルニア | 〇 | 〇 | ||||
| 腎不全 | 〇 | |||||
| 膀胱疾患 | ○ | |||||
| 腫瘍の発生 | ○ | |||||
| 難産 | ○ | 
