スコティッシュテリア
好発疾病
頭部の病気
| 環軸亜脱臼 | 
|---|
| 頚椎の第1と第2の関係が悪く、頭の位置をうまく保つことができません。歯突起の骨折や欠損の場合も、同じ状態になります。首を無理に下げると危険です。 | 
| 水頭症 | 
| 先天的な場合と後天的な場合があります。頭に水が溜まってしまい、運動失調等が現れ、これがひどくなるとてんかん様発作などの様々な症状がでます。 | 
| 後頭骨形成不全 | 
| うまく歩けなくなり、運動障害も現れ、これがひどくなるとてんかん様発作などの様々な症状がでます。なかなか診断もやっかいな病気です。 | 
| 歯突起の欠損 | 
| 首の後方にある歯突起が、産まれつき欠損する病気で、ふらふら歩いたりするなどの運動障害が現れ、これがひどくなるとてんかん様発作などの様々な症状がでます。 | 
| 頭蓋下顎骨症 | 
| 下顎が腫張し、疼痛、発熱が起こります。4~7ヶ月齢で発症し、11~13ヶ月齢でおさまります。食欲が低下するために、栄養不良になることがあります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 環軸亜脱臼 | ||||||
| 水頭症 | ||||||
| 後頭骨形成不全 | ||||||
| 歯突起の欠損 | ||||||
| 頭蓋下顎骨症 | 
骨・筋肉の病気
| 膝蓋骨の脱臼 | 
|---|
| 膝のお皿に相当する骨が内側に滑り落ちる状態になり、ひどくなると慢性的に痛み、跛行を呈します。 | 
| 椎間板ヘルニア | 
| 椎間板が変性し、腰の神経を圧迫するため、運動障害や後肢の麻痺、失禁などが生じます。症状がひどいと、俗に言う腰抜けの症状となります。 | 
| 軟骨無形成症、軟骨形成不全症 | 
| 軟骨の異常を特徴とする軟骨形成異常です。主に長幹骨を侵し、骨端の成長が遅れ早期に成長が停止します。その結果、四肢は短くなりますが、身体は正常となります。また発育不全により誇張された頭部の拡大を認めます。 | 
| 椎間板変性 | 
| 腰の神経の圧迫により、運動障害が生じます。 | 
| 股関節形成不全 | 
| 通常生後7‐9か月齢で発症しますが、その後に発症することも多くあります。股関節が不安定になり、腰がふらふらとなり、重度になると後肢に跛行が生じます。 | 
| 肘突起分離症 | 
| 肘の関節の病気で、始めは前肢が軽度に破行し、だんだんと状態は悪くなります。通常は1才以降に発症し、多くは両側性に起こります。 | 
| 変形性脊椎症 | 
| 老犬に多く認められます。椎間板の老化に伴う変性により、重症になると腰が不安定になり、歩きにくくなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 膝蓋骨の脱臼 | ○ | ○ | ||||
| 椎間板ヘルニア | ○ | |||||
| 軟骨無形成症、軟骨形成不全症 | ||||||
| 椎間板変性 | ||||||
| 股関節形成不全 | ||||||
| 肘突起分離症 | ||||||
| 変形性脊椎症 | 〇 | 〇 | ||||
| レッグ・ぺルぺス・パーセス病 | 〇 | |||||
| 椎間板疾患 | 〇 | 〇 | 〇 | 
眼の病気
| 流涙症 | 
|---|
| 俗に言う「涙やけ」で涙管が閉鎖してしまうため、涙の管を通らずに、外に涙があふれ出します。産まれつき涙管がない場合、細い場合、ただ単に詰まった場合等があります。 | 
| 老齢性白内障 | 
| 加齢によって、水晶体が濁ってきます。眼がだんだん見えなくなります。 | 
| 水晶体脱臼 | 
| 原発性緑内症の原因として起こることが知られています。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 流涙症 | ○ | ○ | ||||
| 老齢性白内障 | ○ | |||||
| 水晶体脱臼 | ○ | |||||
| 睫毛重生 | ○ | 
歯の病気
| 歯石・歯垢の蓄積 | 
|---|
| 歯が茶色く変色し、ひどくなると悪臭を生じます。そのころには細菌感染を起こし、その毒物を飲み込むことにより、全身に悪影響を与えます。 | 
| 乳歯遺残 | 
| 乳歯と永久歯が入れ代わるときに乳歯が残ってしまい、歯並びが悪くなることがあります。歯石や歯肉炎の原因になりますので、早めに治療する必要があります。 | 
| 歯肉炎 | 
| これは歯石、歯垢の蓄積が原因で、歯と歯肉の間に炎症が起こり、赤くなります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 歯石・歯垢の蓄積 | ○ | |||||
| 乳歯遺残 | ||||||
| 歯肉炎 | 
血液の病気
| 血友病B | 
|---|
| 第Ⅸ因子の欠乏(クリスマス病)が原因で、血液を凝固させる因子が先天的に不足するため、外傷による出血が止まりにくくなる病気です。 | 
| ヴォン・ヴィレブランド(フォン・ヴィレブランド)病 | 
| 出血性素因の病気で、粘膜からなど体のあらゆる部分に出血傾向が認められます。常染色体優性遺伝の病気です。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 血友病B | ○ | ○ | ||||
| ヴォン・ヴィレブランド(フォン・ヴィレブランド)病 | 
皮膚の病気
| アトピー性皮膚炎 | 
|---|
| 主に塵埃(家のダニ等)を吸引することが原因で起こり、通常1~3才までに発生し、遅くても6才までに発症します。季節性があり、激しく痒がります。性差はありません。 | 
| 甲状腺機能低下症 | 
| 中年齢以上で性別に関係なく発生しますが、この犬種では特に多いと言われています。皮膚病が治りにくくなり、被毛に光沢がなくなり脱毛しやすくなります。 | 
| 肢端舐性皮膚炎 | 
| 多くのアレルギー性皮膚炎に伴って起こり、雄の場合は非去勢に、より多く認められます。退屈している犬がいつも前肢を舐めるために、脱毛し、ひどくなると潰瘍ができ、感染の原因となるとの説もありますが、最近はアレルギーを原因とする説が有力です。治療には、まず、できれば原因を除去してあげること、そしてまた、できるだけ犬に飽きさせないようにしてあげることです。 | 
| 脂漏性皮膚炎 | 
| 俗に言うフケが出て、その程度によってですが、全身を痒がります。油性と乾性のフケに分けて治療します。この病気は体質的なところがあります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アトピー性皮膚炎 | ○ | |||||
| 甲状腺機能低下症 | ○ | |||||
| 肢端舐性皮膚炎 | ○ | |||||
| 脂漏性皮膚炎 | 
泌尿器の病気
| 尿石症 | 
|---|
| 血尿、尿が出にくい、嘔吐、疼痛などの症状が現れ、ひどくなると尿閉をおこし、尿毒症になります。この犬種は、特にシスチン尿症の傾向があります。特に雄に多発します。 | 
| 膀胱癌 | 
| 膀胱に癌ができやすい体質を持ちます。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 尿石症 | 〇 | |||||
| 膀胱癌 | 
心臓・循環器の病気
| 僧帽弁閉鎖不全 | 
|---|
| 老齢になると起こりやすい心臓の僧帽弁の障害で、咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。 | 
| 三尖弁閉鎖不全 | 
| 老齢になると起こりやすい心臓の三尖弁の障害で、僧帽弁閉鎖不全とほとんど同時に起こる傾向があります。咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。小型犬に多発する傾向があります。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 僧帽弁閉鎖不全 | 〇 | 〇 | ||||
| 三尖弁閉鎖不全 | 〇 | 〇 | 
神経系の病気
| 難聴 | 
|---|
| 先天的な場合は治療法はありません。いろいろな犬種でみられますが、特に白い犬に多いようです。後天的の場合は、原因によって治療法は異なります。 | 
| スコッチ痙攣 | 
| 6週令頃から発症する全身性の痙攣が起こります。ストレス等の刺激によって誘発されるようですが、精神安定剤によって、普通治癒します。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 難聴 | 〇 | 〇 | ||||
| スコッチ痙攣 | 〇 | 
腫瘍性の病気
| 乳腺腫瘍 | 
|---|
| 雌では2.5才以下に避妊すれば、乳腺腫瘍の発生率が低くなることがわかっています。また、子宮蓄膿症などの病気も防ぐことができます。 | 
| リンパ肉腫 | 
| 血液の悪性腫瘍で、老犬に多発します。元気がなくなり、削痩し、貧血や黄疸や下痢など、様々な症状を示します。最も代表的な腫瘍で、体のいろいろな所にできますが、治療するとかなりの生存が見込める場合が多いので、治療すべき腫瘍です。 | 
| 黒色腫(メラノーマ) | 
| 悪性の腫瘍です。その部分が黒い色であることから名づけられたようです。主に口の中にできますが、皮膚などにもできます。転移する場合が多いようです。 | 
| 肥満細胞腫 | 
| あらゆる皮膚にできますが、特に体幹、会陰、四肢、頭,首にできやすく、治療は外科手術で大きく摘出するのが重要です。治療すべき腫瘍です。 | 
| 組織球腫 | 
| 才以下の幼犬に発生する皮膚の腫瘍で、単独に、あるいは多発性に球形の結節ができます。 | 
| 皮膚の腫瘍 | 
| 組織球腫、プラズマ細胞腫、爪下メラノーマ、爪下扁平上皮癌、リンパ腫等です。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 乳腺腫瘍 | 〇 | |||||
| リンパ肉腫 | 〇 | |||||
| 黒色腫(メラノーマ) | ||||||
| 肥満細胞腫 | ||||||
| 組織球腫 | ||||||
| 皮膚の腫瘍 | 
その他の病気
| 難産 | 
|---|
| この犬種は、出産のときに難産になる傾向があります。陣痛が始まってもなかなか子供が生まれないようであれば、すぐに獣医師に連絡しましょう。又は、あらかじめ知らせておきましょう。 | 
| 下垂体性矮小症 | 
| 矮小発育症とも呼ばれ、身体が小さく産まれてきます。頭の中の下垂体の病気です。遺伝的に異常に手足が短く、眼底の疾患を伴うことがあります。 | 
| 子宮蓄膿症 | 
| 子宮や膣を始めとして、感染がしやすい体質があるようです。 | 
| 前立腺肥大 | 
| 去勢をしていない雄は、前立腺が肥大しやすい傾向があるようです。 | 
| 甲状腺障害 | 
| この犬種は、甲状腺の働きが悪くなることがあります。通常、薬物で反応します。 | 
| 子宮無力症 | 
| 原発性の子宮の病気で、子宮の働きが悪く、無力化してしまいます。 | 
| 鼻の化膿性肉芽腫性病変 | 
| 鼻の中が潰瘍化したりなどし、鼻汁が出たりします。 | 
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1才 | 1-3才 | 4-5才 | 6才以上 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 難産 | ○ | |||||
| 下垂体性矮小症 | ||||||
| 子宮蓄膿症 | ○ | |||||
| 前立腺肥大 | ○ | |||||
| 甲状腺障害 | ○ | |||||
| 子宮無力症 | ○ | ○ | ||||
| 鼻の化膿性肉芽腫性病変 | ○ | |||||
| 膀胱結石 | ○ | |||||
| 腎結石 | ○ | |||||
| 膀胱疾患 | ○ | |||||
| 腎疾患 | ○ | |||||
| 腫瘍の発生 | ○ | 
